人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

BLUE GIANT

バンド仲間からおすすめがあり、観て来たのだ。

「極上爆音上映」の立川シネマ・ツーを推していたので、残席わずかのところを何とか予約。

 

   監督:立川譲

   声:山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音

   演奏:馬場智章、上原ひろみ、石若駿

 

 

ジャズで世界一になる夢を抱き、仙台から東京へ出てきたサックス奏者の大。

そこで出会ったピアニスト雪祈の演奏に惚れ込み、一緒に組むことに。

あとは、ドラムが欲しい。

大を居候させてくれている玉田に声を掛けるも、玉田だけが初心者となる。

テクニックの差はなかなか埋まらないが、ひたむきに頑張る彼と一緒に演ると覚悟を決める。

目標は一流のジャズバー、「So Blue」。それも10代のうちに、ステージに立ちたい。

順調のように見えた彼らの挑戦はしかし・・・・・。

 

正直なところ、ストーリーはベタでありがち。大と雪祈は天才的なテクニックで揺るがず、玉田はグングン上達する。

ケンカもしない、友情は厚く、なんだかんだとんとん拍子でステージの格は上がっていく。

唯一の障害になり得る玉田のテクニックも、友情にヒビが入るような問題にはならない。個人的にはむしろ玉田を主人公にして、もっと葛藤なり描いた方がストーリー的に見応えがあったのではと思ってしまう。

何しろ、障害のないサクセスストーリーだ。

そんな感じなので、雪祈の挫折が栄えた。

一番キャリアがあり、テクニックもあり、メンバーの絶対的な信頼を得ていた人物だ。彼がボロクソに言われる場面は意外であった。

 

・・・とストーリーについては色々とツッコミどころ満載ではあったが、何しろ演奏が凄い。

ジャズといっても色々あるが、いわゆるスタンダードではなくフュージョン寄りの自由度の高いジャンルで、彼らの若さ溢れるアグレッシブな演奏は鳥肌モノだ。

アニメーションによる映像はまるで巨大なPVのようで、曲をいっそう惹きつける。

これを聴ければもう、十分にお釣りがくるぐらいだ。隣のおっさんもノリノリであった(笑)

 

エンディングは突然。

エンドロールの後に続きがちょこっと入るが、個人的にはあのまま終わった方が良かったように思う。

まぁもうお釣りは貰っているから、いくらのマイナスにもならないが。

 

映画館推奨の作品。

サントラ欲しくなった。

 

ぽ子のオススメ度 ★★★★☆

ダンナのオススメ度 ★★★★☆