無宗教ではあるが、母が死に、その後相次いで猫を看取り、死や魂について考えることが多くなった。
会いたいな、と思う。
姿は見えなくとも、その存在を感じたという人は少なくない。
酔っ払って、呼んでみる。返事はない。
たまには怒る。挑発する。
それでも、その存在を感じたことは皆無だ。
死は無なのか。
そうは思いたくない。
お盆の行事をやってみよう。突然そう思い立ったのだ。
もともと実家は、そういった行事を全くしてこなかった。やはり全くの無宗教で、かなりバチあたりな部類だったと思う。
放置された仏壇。
墓参りを嫌った母。
なので母の葬儀がなくてもお盆に何もしなくても、私は何とも思わなかった。
命日だけは、何となく献杯などした。行事としてではなく、気持ちの問題だ。そういう意味では、猫にも人間にも、同じことをやって来た。だから、このお盆は猫も人間も迎えたいと思ったのだ。
ところが実際にやろうと思って調べてみると、とてつもなく大変なことが分かった。
まずは日にち、期間。地域によって違うとか。サイトにとってまちまちで、正解が分からん。8月13日~16日とした。
準備の前に掃除をせよと。玄関と仏壇まわり。
我が家に仏壇はないが、ダンナの実母の位牌、私の母の写真、猫達の遺骨をそれらしく置いてあるスペースはあった。
掃除だ。私がどう思ったかは想像にお任せする。
盆棚の準備。
置き方。日替わりのお供え。初日はあんだんご、翌日はおはぎ、次がそうめんで最後もだんごだ。種類が書いてなかった。
この他に3度の食事のお裾分け。果物。
さらに水、洗ったお米、さいの目にきったきゅうりと茄子。
きゅうりと茄子と言えば、割り箸をさした牛と馬も必要になるが、買って来た「お盆セット」に牛だか馬だか四つ足が2頭ついてきたのだ。これがあればいいのだろうか??
そしてその馬と牛の置く向きは、宗派によって違うので「必ず」調べろとのことである。
四隅に笹竹(葉の付いたもの)を立て、四本の竹をしめ縄で結び、その縄にほおずきを吊るして結界を作る。えっ、難しいんだけど、入手も作るのも😂
提灯1対を両側に飾る。提灯て・・・。
この辺りまで調べて、一度はウンザリしてやめようかと思った。
しかしだ。
やらないよりは、自己流でもやった方がいいんじゃないかと思い直したのだ。
気持ちの問題だ。神様に評価してもらいたいのではない。母や猫達に会いたいのである。会える希望があればいいのだ。
そこで「お盆」「自己流」「簡単」などで検索をかけてみたが、これが不思議なほど引っかからない。仏具店の陰謀を感じたほどだ。ならばとことん自己流でやるより他はない。
掃除はした。
ヤモリが出てきた。
幸先よさげ。
だんごは供える。あとで食べる(笑)こしあんか粒あんか、ダンナともめている。明日のおはぎでも、もめるだろう。
分かりやすい運びだが、迎え火の後は酒宴だ。パーッとやるぞ。
しかし台風が来そうである。火なんか焚けるのか??
色々と不安要素を抱えたままの見切り発車になりそうだ。
まぁ天国のみんなも、こんな私にそもそも期待などしてないだろう(笑)
振り落とされんように、しっかりつかまって来いや~~~!!