月曜日。
週末には全く調理をしないので、残り物というものも出てこないのだ。何もない始まりの、月曜日。
日曜日にもしこたま飲んだので朝は起きれず、ダンナは前日のうちに買っておいたパンを食べて出掛けて行った。弁当、なし。
すっかり日が昇ってからノコノコ起き出す。まずは犬の散歩だ。全く月曜の朝からとんでもない労働だが、このおかげで辛うじて一日を始めることができているのだ。これがなければ、布団から出られないだろう。
散歩から帰ると、腹が減っている。体も活動を始めた証だ。
二日酔いは腹が減るものだ。アルコールの分解に多大なエネルギーを消費しているのだろう。
強い空腹感だが、何でもいいという訳じゃないところが二日酔いのニクイところだ。
あぁラーメンが食べたい。ポロ一・・・。以前は切らせないように気を使っていたインスタントラーメンは、糖質制限のため、もう常備していない。
あぁ、サッポロ一番みそラーメンに、納豆とキムチと生卵を入れて、唐辛子で激辛にする「ぽ子スペシャル」が恋しい。
冷蔵庫を覗く。何もない。
厳密に言えば、食材はある状態だ。しかし自分だけのために調理するなど、超絶面倒だ。
私はアホのように何度も冷蔵庫に行ってはガッカリ戻ってくることを繰り返した。神様が見かねて何か入れてくれないものか。
出しっぱなしの鍋には、前夜酔っ払って猫のために茹でた鶏肉の、茹で汁だけが残されていた。
何となく、それをひと口飲んでみる。
・・・・・・・・旨い。
鶏の出汁が出て、べらぼうに旨い。
鍋を温め、塩コショウをして飲んだ。立て続けに2杯飲んだ。
これは美味しいぞ。良し、一肌脱ぐとしよう。冷蔵庫に中途半端に残っていた人参と椎茸を切って入れる。
悪くはないんだが、野菜の風味が加わったことにより、鶏の出汁感が減ってしまった。さっきの方が、美味しかった。何でも入ってればいいってもんでもないんだな。
しかし今さら取り除く訳にも行かないので、それを3杯食べた。お腹を膨らますためである。
これが私の朝ご飯であった。
昼になると、また同じ問題にぶち当たる。何を食べよう??
はぁ、冷蔵庫を覗く。最悪、ポロ一を買うことも考えていた。
すると、チルドルームに皿が入っていたのだ。これは、3日前の21時のぽ子が作った芝エビ炒めの残りである。
そそらないヴィジュアルだったが、腹は膨らむはずだ。
3日前に美味しくなかったものが、3日後に美味しくなっていることなどない。
修行僧のように淡々と食べる。
これが私の昼ご飯である。
夜。
食材はあるのだ。3日前の20時のぽ子が漬け込んだ鶏肉。
骨付きモモ肉を、「超にんにくペペロンチーノ」のパスタソースに漬け込んであったのだ。後は焼くだけ。
オーブンでパリッと焼き上げると、どこかスペシャルな華やかさを醸し出した。
「これは・・・。」
風呂上がりのダンナは、チキンを見て絶句した。私も無言で頷く。
・・・と言う訳で、昨日も飲んでしまったのだ。さすがに4日連続だ。ただ飲んだのではない。血圧を下げる作戦を話し合った。
予定だと、今日から毎晩運動することになっているが、果たしてどうか。
今夜のおかずはローストビーフである・・・・・。