ビリーズブートキャンプの3つのメリット。
食べ放題、
飲み放題、
快便。
もとい。
盗み食い、
盗み飲み、
のぐそ。
エルにとってのメリットだ。
今のところビリブーは、エルにしかメリットをもたらしていない状況だ。
音楽か、私の動きか、動物特有の勘か、ブートキャンプを始めると寝ていたエルがいつの間に起き出している。
必死でトレーニングしていたのだ、しばらくの間、気付かないでいた。
どうやらあの子は分かっている。一日の中に時々、私の監視が手薄になる特殊な時間があるということを。
エルのハッピーアワーだ。
ブートキャンプ中の水分補給のため、水の入ったコップが常にリビングのコタツテーブルの上に無防備に出ている状態になっている。
やがてエルはトコトコやってきて、私がヒーヒー言って腕立てなどやっているのも構わずその水を飲み放題飲む。
限界を知らない子である。飲み過ぎて吐くのが常だ。だから私が管理しているというのに。
しかし私は鬼ではない。いたいけにお水を飲むネコチャンから、それを取り上げるなどできん。
私がゲロを拭くことでこの子がいっとき幸せになるのなら。腕立てをしながら、菩薩になる。
今度は見えない後ろの方から、カリポリと乾燥餌を齧る音がして来る。
長老ネコ、ミュウのご飯だ。すっかりボケてしまっているので、「じいさん、ご飯はまだかいな」が頻繁になっている。なので、常にご飯がある状態にしてあるのだ。
だいたい私が気づくのが遅いので、エルが満足そうに舌なめずりをしながら歩いているのを見て「そういえばさっきのカリポリは」と合点がいくのだった。
そして、EE:AE4F5。
エルがトイレを嫌っていることは何度も書いているが、そういう訳で隙あらば床でしようと思っているのである。
完全な、確信犯だ。こんなに側にいるのに、堂々と床に落とす。
コツンというその音で私は気づくが、だってもうしゃがんで出してますのよ、止められないじゃないですかEE:AEB64
ああーーー、とまるでブートキャンプの一部のように、私は深く床に膝をつく。
これらが実績となっていき、エルはますますハッピーアワーを謳歌するのだ。
トイレのしつけがなかなか上手くいかないので、やはり猫はあまり頭が良くないかと思っていた。
しかし、この習慣は非常に早くエルの身についた。
ちゃっかりしてやがる。