大岡昇平の、戦争体験を書いた小説の映画化。
1959年にも映画化された市川崑監督のものもあるが、こちらは2015年の塚本晋也版。

監督:塚本晋也
キャスト:塚本晋也、森優作、中村達也、リリー・フランキー
敗戦間近のレイテ島。
日本軍はもはや壊滅状態となっていて、生き残りは脱出のためにパロンポンを目指していた。
そんな中、田村は肺病を患い、軍にも病院からも見放され、ひとりさまよう。
飢え、疲労、不安、絶望。
それでも田村は前へ進む。
誰もが極限状態になっていた。生き延びるために、狂っていく。
それでも何とか理性を保っていた田村も、ついに目の前の死体に手を伸ばす・・・。
一応戦争映画にカテゴライズされるだろうが、ヒロイズムや反戦などと言った明確なッセージはない。「何も訴えない」ことで、強く訴えかけてくるものを感じた。
壮絶ながら静かな逃避行は、静かながら壮絶に心に響く。
極限状態におかれた人間の、むき出しの本性。
そんな中で田村だけがいい人過ぎる感はあるが、そこに救いを見る思いだ。
人間だけが持つ理性を、信じたい。
ぽ子のオススメ度 ★★★☆☆
ダンナのオススメ度 ★★★☆☆