人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

男はみんな

また父は、衝撃的なことを言った。

「トイレには神様がいるとか何とか言うじゃないか。まぁだからちょっとバチあたりなんだが、でもまずトイレに入ると唾吐くじゃねえか。」

まず??

「は??まず吐くって、普通吐かないでしょEE:AEB2F

「いや、女の人はないかもしれんが、男はみんなやるんだよ。全員。」

「えーーーーっEE:AEB2F普通は分からないけど、うちの夫は絶対にそんなことはしないEE:AEB30

思わずダンナのことを「夫」などと言ってしまった。そんな輩と一緒にされたくないという表れか、ちょっと上品な言い回し。

「いや、男はみんなやるんだよ、少なくとも『ほとんど』はそうだ。」

驚いたが、考えたことがなかっただけで、もしかしたらそんなものなのかもしれない。

気になったので、調べてみたのだ。

「トイレにつば」で検索すると、トップに挙がったのは「紳士たちが小用便器に向かう時、無意識に唾を吐いてしまう理由」であった・・・。

この記事を書いた人ももちろんそんな一人で、ある時「一体どれぐらいの人がトイレにつばを吐くのか」と数えてみたという。

データとして多くはないが、1回目の公衆トイレでは、7人中3人。半数近い。

知り合いに聞き取り調査をしたところ、20人中4人。20%。

今度はまた別の公衆トイレでは、15人まで数えたがゼロだったのでここで断念。

まずここで、父の「男はみんな」はそうでなかったことが分かった。

しかしこの結果に、唾を吐く心理が隠されていた。

2つの公衆トイレで全く違う結果になったが、実は1回目のトイレは古いトイレ、2回目のトイレは改装されたキレイなトイレだったという。なるほど2回目は、普段は唾を吐いているという当の本人も唾を吐かなかったという。

唾を吐きたくなるか否かは、トイレのクォリティにあるのではないかという結論であった。

となると、父はいつも汚いか古いトイレに入っているということになる。

いつも入っているトイレは、自宅のトイレのはずだ。

私も入ったことがあるが、まぁ特別綺麗ではなくとも、汚いというほど荒んではいなかった。

恐らく父にとってトイレは、クォリティ如何に関わらず「汚い場所」という潜在意識があるのではなかろうか。

それにしても、パブロフの犬みたいに条件反射で都合良く唾が出て来ることに、身体の神秘を感じる。

一体どのように刷り込まれたのだろうか。その経緯が知りたい。