人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

森の奥深く

この頃、シャレにならんことをやらかしてばかりで参っていた。

やらかした側が「参った」というのも憚れるのだが、もうほとほと自分が嫌になる。

生きづらい世の中だ。

少なくとも「彼」には、そんな気持ちが通じていたのではないだろうか。

彼の身の上にも、色んなことが起きていた。

そしてその原因を自分一人で背負おうとしていた。

そうすることでしか、生きられない。

そんな気持ちを共有することに、小さな救いを感じる。

森の奥深くで隠れるように過ごしながら、本当は誰かに自分を見つけて欲しい。

そう願うほど、森の奥へ奥へと引っ込んでしまう。

誰も見つけてくれないことに、耐えられないのだ。

だから自ら、隠れてしまう。

森の中で、彼を見た。

彼は、「そんなに悪い場所じゃないよ。」と言って笑った。

あの笑顔は本物なのだろうか。