人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ラッキー、腎不全26

昨夜11時半頃、とうとうラッキーは旅立って行った。

呼吸の荒いまま夜を迎え、11時前にむせるように咳き込み、これが落ち着いたところで隣で寝ることにしたのだ。

下手に触れると、ビクビクッと電気が走るような発作が起きるようになっていた。もう部屋を移動して一緒に寝るのは難しい。

コタツに横になり、背もたれを倒し、ラッキーと向かい合う。

凄く眠かった。

深く眠ってしまったら、異変に気付けないかもしれない。

痙攣発作が起きたら分かるよう、ラッキーの体の上に鈴を置いておいた。

横になり、いよいよダメだもう眠い、と、目を開けてラッキーの様子を見ると、顔をのけぞらせていたので驚いて飛び起きた。

もうずっと、顔も体も同じ姿勢で変わらず一日過ごしていたのだ。突然の変化である。

顔を見たところ苦しそうではなかったが、表情が変わっていた。見開いた眼は、どこをも見ていない。意識がなくなっている。

1、2分置きに咳き込むようにしゃくりあげる他は、ただグッタリと伸びているだけだった。

表情はなく、小さく首がユラユラ動いていた。

私達はありったけの思いを、ラッキーに伝え続ける。

荒かった呼吸はいつの間にとても微弱になっていて、心音も体に耳をつけて聞いてやっと分かるぐらいになっていた。

そして、本当に少しずつゆっくりと、静かに、いつの間に、ラッキーは離れていったのだった。

好きだったブラッシングをしてもらっている間に、逝ったようだ。

その時が分からなかったほど、静かな旅立ちであった。

眠るようにとはいかなかったが、苦しかっただろうが、最後には意識もなく消えるように逝ったのだ。

それが救いである。

今ラッキーは、安らかな眠りについている。

不思議なことに、バサバサでゴワゴワだった毛はツヤツヤで柔らかく、表情は子猫のようにあどけない。

まるで寝ているように、安らかだ。

このところずっとずっと、目を閉じることがなかったのだ。やっと眠れるだろう。

ずいぶん長い間、戦ってくれた。

11月20日に異変に気付いて入院。

絶食から10日。

水を飲めなくなって2日ぐらいか。

思っていたよりもずっと長く、そばにいてくれた。

ラッキー、本当にお疲れ様でした。

長い間、ありがとう。

永遠に、愛してるよ。

もうすぐ19歳であった。