人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

黒鍵の不思議

昨日に引き続き需要のないネタになるが、音楽の話だ。

興味のない方は、コピーを終えて音色作りに入った方がよろしいと思われ。

今回のライブでは、キー変更が1曲あったのだ。半音下げ。

シンセなら設定で簡単にキーを変えられるから問題はないのだが、ピアノだと譜面を書き換えなくてはならない。私の場合。

いちいち弾き直して、それを書いていくことになるのだが、今回はとにかく時間が迫っていたので何とかならないかと考えた。

そしたらひらめいちゃったのだ。

単純に、今の楽譜に♭つけていけばいいだけじゃんEE:AE482

ところが、そう単純にいかないのが嫌らしいところだ。

原キーはいい子のAマイナー、黒鍵なしだったところに、♭をつけていく。

と、ドとファはどうなる??

ドとファには♭はないから、半音下げるとそれぞれシとミになる。

確かに音はシとミになるが、本来シもミも半音下がってシ♭とミ♭になっているのだ。

そうなるとシは「シとシ♭」、ミは「ミとミ♭」と、ふたつ存在してしまうことにならないか??

すでに頭はこんがらかっていたので、例によって黒鍵に赤丸をつけた。

これにより、赤丸のついた「シ♭」「ミ♭」と、赤丸のない「ド♭(つまりシ)」「ファ♭(つまりミ)」と区別する。

しかしだよ、いくら赤丸つけても、ドの音をド♭、つまりシの音で弾くのが難しい。♭のマークがついていても、音はドを指しているのでドを弾こうとしてしまう。

こんなのがちょいちょい挟まれるので、弾きにくくて仕方がないのである。

時間がないのだ。

書き直すのもホネだが、このままでは弾けるようになるまで時間がかかってしまう。

やはり実際に弾く音で描いた方がいいだろう。

ド♭はシ、ファ♭はミと書き直していく。

これなら見た通りに弾けばいいのだ。確かに少し楽になった気がする。

しかしだ。

なんなんだ、この弾きにくさは。

例えばG♯m。

これはもともとはAmであった。ラドミ。各音の間隔は、3度ずつ。

シンプルなメジャーコード、マイナーコードなら、基本3度になっているはずだ。

それなのに私の楽譜だと、半音下がっただけなのに「シ・ミ♭・ラ♭」となり、出す音は間違っていないが、見た目がシ→ミと、4度離れている。

なので反射的に指は4度離れようとする。

やはり譜面上では、ド♭と書かれなくては辻褄が合わないのではないか。

などという理屈はこの際いい。時間がないのだ、このままでは弾きにくい。

これは「半音下げの修正」だと思うからいけないのだ、全く新しい曲を始めるんだと思うようにしよう。

そう考えてしばらく弾いていた。

それでもあまりにも弾きにくいので、変な和音は見やすく書き換えてみた。

♭を♯にしたのだ。

そうしたら、変な4度はちゃんと3度に収まった。

これはもしかしたら・・・。

楽譜、全部♯にして書き直しましたEE:AEB64めっちゃ弾きやすくなったEE:AE5B1

常々、♯と♭の違いって何なんだろうと思っていたが、ちゃんと意味があるようだ。

G#mの曲をA♭mにしちゃいかんらしい(笑)同じちゃうんか。

何とか間に合った。

それにしてもこのキー変更に気がついたのが前日で焦ったが、とにかく気がついて良かったよEE:AE5B1

このまま知らずに当日を迎えていたらと思うと、ゾッとする。

さて、またコピーの季節である。

ヘマやらかしませんよう。