合唱の練習日であった。本番前の、最後の練習だ。
体調が悪かったのでギリギリまで迷ったが、行って良かった。
思うに、「歌う」という行為には、何か「力」があるのではないだろうか。
少しぐらいの体調なら大概良くなって帰って来る。気分もすこぶる軽い。
しかし相変わらず、歌はいかんEE:AEB64
合唱って、本当に難しい。
ロック、ゴスペル、合唱、全く歌い方は違うが、全ての基本は合唱にあり。
そこを、基本ではないロックから入ったもので、恐らくガンコな酷いクセがついているのだろう。
長い、長い、試練だ。
何かを掴みかけたと思えば、それは全然違うものだったりする。
もしかしたらどこかで繋がっているのかもしれないが、私はそれを繋げることができない。
調子がいい時もある。
ダメな時は全然ダメだ。
この不安定感が、私の迷走を物語っていることだろう。
掴みかけたものは、ことごとくハズレであった。
私は未だに、どうしたらいいのかが分からない。
何がボーカリストだ、そんな肩書は100年早い。
高音が出ない。
小さな声で歌えない。
息が続かない。
合唱で困っているのは、主にこの3点だ。
ロックでは、高音を息の圧の力押しで出していた。
以前は喉にかかっていたので、それで酷く喉を痛めてしまった。
この部分は合唱の練習でかなり改善されて楽になったが、この「息の圧」がクセモノで、このせいで「小さな声で歌えない」、「息が続かない」という弊害が出ているようなのである。
爆風スランプが昔乗っていたツアーバスは「大きくてすいません号」と名付けられていたらしいが、ゴスペルや合唱などの団体戦となると、頭の中にこの「大きくてすみません号」という言葉が浮かんでくる。
音量だけはでかい。
中身のないバカみたいで、私は本当に恥ずかしい。
かと言って音量を下げると何も残らないので、それはそれでもっと恥ずかしいのである。
だから今は、「大きくてすいません」の方をとっているのだ・・・・・。
しかし私は諦めたくはない。
結果的には大した進歩はなくとも、多くの発見があった。
歌い手として、これはとても貴重なことである。
まだまだ発見はあるだろう。いかんせん、発展途上だ。
合唱の先生に個人レッスンをお願いしたのは、半月後である。