休日のことだ。
出かけようと家を出たところ、先に出ていたダンナが屈み込むようにして何かを見ていた。
玄関の外階段だ。
私も屈んで目を凝らしてみると、アリが何かを運んでいるところであった。
死んだダンゴムシか何かの抜け殻か。
小さいものだが、アリにとっては自分と同じぐらいの大きさのものである。
よいしょEE:AE5B1よいしょEE:AE5B1というように、頑張って運んでいる。
「頑張ってるね~。」
巣まで持ち帰るのだろうか。長い道のりが予想される。
その時。
「あっ!!」
アリは階段の淵ギリギリのところにいたのだ。崖っぷち。
そこから、大切な荷物だけが落ちてしまった。
どうするんだろう??
アリはあの小さな頭で「落ちた」ということを理解しているのだろうか。
どうやらそこまでの知能はないらしく、あたりをただ行ったり来たりして「失くした」ということだけは分かっている様子だ。
可哀想にEE:AEB69一生懸命探している。
拾ってやりたかったが、掃除してないから葉っぱのカスが溜まっててもうどこにあるのか分からないよEE:AE5B1
全く、なかなかの役者である。
ほんの1センチほどの体で、ここまで人の哀れを誘うとは。
それだけの話なんだが。
可哀想のおすそ分けじゃ。