人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ついに本も手放す夜

速やかな入眠の方法について、私はまだ迷走している。

色々試しているが、功を奏することもある。

しかしそれにもあたかも有効期間があるがごとく、どれもがやがて効力を失ってしまう。

そうすると、また次の方法を探さなくてはならない。

寝室には、寝るためだけに入るようにする、という習慣を作る。

これは、睡眠障害を専門にしている医者が言ったことだ。

眠くなるまでベッドには入らず、ベッドに入ったら何もしないで寝るだけ。

それによって「寝室=寝る場所」と体が認知し、自然に眠くなるようになるというのだ。

これは私にとってはあまり現実的な方法ではなかった。

なぜなら、夜になると眠くなくなってしまうのである。

仮にどんなに疲れていても、寝不足でも、問題は布団に入ってからなのだ。

「眠れなかったらどうしよう」というプレッシャー。

もちろんそんなことは考えないようにしているが、そんな努力をしているあたりでもう負けている。

ところがある晩。

私は布団に入って、横で水を飲んでいるエルをボーッと見ていた。

ゆったりと丸い尻尾を振り、表情はなくとも機嫌よく水を飲んでいることは伝わって来る。

何とも幸せな気分だ。

眠くなってきた(笑)

ここで本など読んでしまったら、目が覚めてしまう。

ならばこのまま、ボーッとしていよう。

エルが水を飲み終わっても、電気をつけたまま私はボーッとしていた。

そのうちますます眠くなってきて、電気がまぶしく感じられるようになる。

電気を消す。

それはとても気持ちの良い眠りであった。

気持ちの良い眠りは気持ちの良い目覚めと繫がり、気持ちの良い朝を迎えることができたのだ。

これだ。

今後は布団に入ったら何もしないでボーッとしよう。

まさに「寝るだけの部屋」にするのだ。

現在これを実行中だが、まぁ悪くはない。

悪い条件が入るとダメだが、今のところ、なかなか高い成功率を出しているように思う。

ポイントは「ボーッと」というところで、何か考えようとしないこと。

頭に浮かぶものを浮かぶままに任せる。

たいがい、支離滅裂だ(笑)しかしそれが、「夢」に近いのである。

上手く行かない時は、子供の頃のことを思い出すようにしている。

過去にはあまりいい思い出がないので思い出さないようにしていたが、子供の頃、無邪気に遊んでいた時代はそれほど悪くないということが分かったのだ。

色んな事を思い出した。

それはまた次回に。