武道館はどっちなんだ・・・。
私は九段下の駅を出て、途方に暮れていた。
行けば何とかなると思っていたが、何とかなりはしない。
スマホの経路案内で自分の位置と目的地の位置まで分かりはしたが、地図の向きが分からない(笑)
結局ダンナの「人波に合わせて」という言葉が、私へのナビとなったのだった。
前回から4年後のジャーニーであった。
ダンナは仕事が終わってから来るので、現地で落ち合うことになっていた。
なので今回は前飲みもなし、ひとりで現地に向かうという寂しい往路となったのだ。
中でビールを買ったところでダンナと合流。10分前だ。間に合って良かった。
席は、「1階席東D列11番」。
これは横から見る形になるがかなりステージに近く、テンション上がったEE:AE482
ニール・ショーンサイドである。
今回は特別公演ということで、アルバム「エスケイプ」と「フロンティアーズ」の完全再現となっていた。
私がこよなく愛した2枚である。
この公演の存在を知り、前日の通常公演のチケットを手放して、この日をわざわざ選んだのであった。
私はとても楽しみにしていた。
1曲目のイントロダクション。何が出るのかという期待。
果たしてそれは、「Don't stop believin'」であった。
なんか感激してめっちゃ、涙出たEE:AEB30
約35年の時を経てここに帰って来たという思いで、胸が一杯になった。
しかしだ。
曲が進むにつれて湧き上がる違和感。
前回にはなかったものだ。
アーネル・ピネダのボーカルもいい。
とても良くスティーブ・ペリーの再現をしていると思う。
かつパワフルで、新しいジャーニーを思わせる。
しかしだ。
私はこの2枚のアルバムを愛し過ぎていた。
スティーブ・ペリーのボーカルで聴きたかった、という気持ちになって来る。
そんな思いがよぎると、あの元気なパフォーマンスも、「彼」の永遠の不在を嫌でも身に染みさせる。
アーネルはスティーブではないのである。
4年前に納得済みだが、その効力はここまでであった。
加えて、演奏のミスの多さ。
それは、リズムがキッチリ合わずに、「ん??」というところから始まった。
やがて、エンディングのタイミングがズレる。
ちょっと、大丈夫かよ・・・。不安になってきたところで、「Troubled child」の失敗である。
イントロをやり直したのにも驚いたが、その後のワンコーラスは、アーネルのボーカルだけがズレたまま。
ニールかジョナサンかがアーネルに合わせたが、それで余計にグチャグチャに。
恐らくアーネルは、複雑なリズムが苦手なのだろう。その後の「Back talk」も最後の歌い終わりが一人だけ早かった。
この分では「Frontiers」が危ぶまれたが、メインボーカルはサポートメンバーであった(笑)
そして最後の掛け合いコーラスも、ちゃんと歌えていない。
プロのライブでこれはどうなのか。
もうスティーブだアーネルだ以前の問題である。
アンコール1曲目は聴いたことのない曲で、後で調べてみたら、シングルのB面やリマスター版のボーナストラックに入っていた曲であった。
エスケイプ・フロンティアーズを聴きに来たのだ、気持ちとしては全盛期の曲で来て欲しいところ、やたらと長~~~~いソロの応酬でグッタリ疲れてしまった。
そしてラストは定番の「Lovin' touchin' squeezin'」となる訳だが、もうコール&レスポンスに応える元気など残っていない(笑)
一度酔いが覚めたところに、どぶろく持ってこられたような気分である。
複雑な気持ちで、武道館を後にした。
行ったことに後悔はない。観ることができて良かったと思う。
ただそれは、「いいものを観た」というよりも、「珍しいものを観た」という気持ちの方が大きかったりするのである・・・。
☆これでは一方的なので一応書いておくが、通常プログラムの公演は好評の模様。
画像、貼ってなかったEE:AE5B1
こんな感じのビュー。
終っちゃいました(笑)
紙吹雪が綺麗だったEE:AEACD
ジョナサン・ケイン。
カイロ、もらった(笑)