人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

木曜日の反省会

木曜日なのに飲みに出たのは、翌金曜日、ダンナが会社の飲み会となり、恒例の「反省会飲み」ができないことが分かったからである。

近所の回転寿司でビールを飲ってから、そこから近い居酒屋サイゼへ移動。

ここからが反省会だ。一週間を振り返り、次の一週間の新しい目標を立てる。

「・・・どうするか・・・。」

翌日ダンナは仕事である。

ここに来たからにはワインを飲むことになるが、一番安いワインはボトル2本分の大きさを誇る、その名も「マグナム」である。

「あったらあっただけ飲んじゃいそうだよね・・・。」

これまで何度、このマグナムの罠にかかったことか。それで翌日を台無しにしたことは、一度や二度ではない。

「時間で区切ろう。10時半にアラームかけて、飲み足りなかったら持って帰って家で続きをやればいいじゃん。」

1時間だ。それぐらいならまだ理性を持って自分をコントロールできる時間である。

「家で続きをやってもいい」と思えば、店を出るのにさほど抵抗もなかろう。

こうしてマグナムを注文し、反省会を始めた。

アラームが鳴った時、私達はバンドの話をしていた。ものの1時間で、脱線しているのである。

この手の話を始めると往々にして熱くなり、終わりがなくなるものだ。

ダンナは黙ってアラームを消したが、それだけである。結局キッチリ綺麗に飲み干して、店を出た。

それでもすぐに寝れば、まだダメージは少ないはずであった。

しかし私には、やらなくてはならないことが残っていた。翌日の朝食の下ごしらえである。

サラダがたっぷり余っていたので、これをパンに挟んでやろうと思っていたのだ。

それと一緒に挟むために、茹で卵と鶏ハムとサーモンのマリネを仕込んでおかねばならなかった。

半額で買ったロールキャベツで早くスープを作る必要もあったし、弁当用のご飯も炊かなくてはならない。

なーに、ここまで酔ってしまえば酒の力で何でもできる。

先日出した忘れ去られていた果実酒を飲み、歌など歌いながらキッチンに立つ。

せめてそこで寝ておけば良かったのだ。

しかしもうすっかり酔っ払っており、今度はパソコンでネットサーフィンだ。

いつ、どのようにして寝たのか、思い出せない。

とにかくダンナが着替えに来て目が覚め、渾身の鶏ハムサーモンドッグを出さなくてはと体を起こそうとしたら「茶漬けを食べた」と言われて撃沈した。

いや、正直言うと、アレを用意しなくて済むと思い、安堵して布団に沈んだのである。

こうして今日も、二日酔いだ。

先程ダンナから、「インフルが出たので、飲み会は延期になった」とLINEがきたところである。