日本の代表的古典文学である。
文学でありながら歴史の授業で習うというアプローチであるため、本としての興味が沸くことがなかったのだが、読みやすく現代風にしたという本を見つけたので読んでみることにしたのだ。
タイトルは知っているのに、内容については想像すらつかなかった。
「眠れないほど面白い」。
果たしてそれは本当なのか。
成立年代と作者は不明、1120年以降そう遠くない時期に成立したとされている。
30話ほどの短編集だ。
シンプルな昔話風のもので、男女の駆け引きや欲望が多く題材になっているあたり、「大人の昔話」とでもいったところか。
時代風景か仏教の教えが根底にあり、単なる物語ではなく、教訓めいたオチがついている。
なので、話としては現実離れしていて、もはやマンガだ。
今は昔、である。
同じ日本でありながら、これだけの時代を超えると文化も変わる。
そういうものを知る楽しさはあったが、物語としては「眠れないほど面白」くはなかった(笑)
あんまりにも「昔話」過ぎる。
一読の価値はあろうが、感想としてはイマイチ、というところであった。
ぽ子のオススメ度 ★★☆☆☆
眠れないほど面白い「今昔物語」 / 由良弥生
三笠書房王様文庫