ふと目が覚めると、もう夜は明けていた。
スッと湧き上がるような、自然な目覚めである。時計を見ると、5時45分。
このような目覚めは実に久しぶりである。もうこんな朝は二度と来ないんじゃないかと思ってすらいた。
ゲームをやるほどの時間はなかったので、ネットサーフィンだ。こんな時間なら、後ろめたさもない。
6時半に布団から出て、久しぶりにまともな朝食を作る。
これだよこれ、こんな朝を求めていたのだ。
「爽快」なんていう上等なものではない、普通の朝、それですら私には上等であった。
長いトンネルのような毎日だった。あれは一体なんだったんだろう??
全くの無気力で、焦りを感じながらもただただ時間だけが過ぎて行った。
もう普通に洗濯してご飯を作ったりすることすら、永遠にできないような気がしていた。
どうにかしなくちゃと思うのだが、それを考える気力も、考えようとするそばから流れていく。
今日はとても気分がいい。やはりスタートで決まるのか。
気分がいいうちに、考える。どうにかしなくちゃ。
冴えてるぞ。理論的に考えるのだ。
なぜ今日は気持ち良く目が覚めたのだろうか?
思い当たることは、寝る前に久しぶりに本を読んだこと。酒を飲まなかったこと。
寝た時間は遅かったから、あまり睡眠時間は関係ないとみた。
やはり諸悪の根源は、酒とスマホか。
しかし完全に排除することはできない。うまく付き合う方法を考えなくては。
スマホは大丈夫だ、寝る前に見ないことは、今はそれほど高いハードルではない。
酒に関しては、まぁ付き合いもあるし、せいぜい無駄酒をしないようにするぐらいしか思いつかない。
どうも家に帰ってきても、ダンナが寝てしまっても、気力が残っている限り飲み続けてしまうのだ。
今後は諦めて、観念して、とっとと寝る。
酒は、飲んでる間はいいが、翌日に大きく影響するのだ。少しでも飲む量を減らすようにする。
そして良く言われるのが、「休日だからと言ってペースを乱さない」。
宵っ張りのため、休日前はついもったいなくて夜更かししてしまう。
そして朝は思う存分寝てしまう。
無駄酒を控えて早めに布団に入れば、おのずと早く目も覚めるだろう。覚めてくれ。
こうして私は、気力を取り戻すのである。
今日は本当に気分がいい。
あれほど私を追い詰めていた諸々のスケジュールも、ちゃんとこなせそうな気がする。
スマホめ、「スマホはオワリー」を使えないように仕組んだつもりらしいが、お前とはもう適当なつきあいにする。適当だ。どうでもいいってヤツ。
全てお前が悪いのだ。
私から時間を奪い、気力を奪い、結果お前だけを頼りにするようになる。まるで麻薬じゃないか。
酒はもっと悪いが、もう私は酒の奴隷ではない。私が利用してやるのである。
酒の馬鹿め、実は私に利用されているということに永久に気づかぬが良い。
あぁ、本当に今日は気分がいい。
問題は魔の月曜日だが、日曜の夜はアホほど早く寝ることにする。
そして朝風呂をかっくらい、一日のスタートを切る。
来週は見てやがれ~~~~~EE:AE474