楽しみにしていた病院へ行ってきた。
私は病院が好きなのである。
不調の原因を割り出して治すなんて、すごい事である。
その不調が大きいほど、原因が思いつかないことほど、期待は大きい。
今回は、とても楽しみであった。
もう治らないと思っていた不調である。
ネットでその道の「名医」を探し出した。
場所は月島。
アクセスが悪いだけでなく、遠い場所だ。
その上、待ち時間が恐ろしく長いという。
しかし迷いはなかった。
この不調にケリがつけられるのなら、楽しみですらあったのである。
その不調とは、「声ガレ」。
別に放っておいても構わなかったのだが、合唱を歌うにあたってひどく浮いてしまうので、治るなら治したくなったのであった。
これもネットで経験談などを調べ、「声」を専門にした医者を探せば治る可能性があることが分かったのである。
詳しい経過は記録にまとめて残したいので、別にカテゴリーを作ることにしたので後ほどそちらにUPしたい。
で、月島だ。
遠いので午後の診療を狙うことにした。
家を出たのは1時45分。バスで清瀬駅へ。
で、月島ってどうやって行くんでしょう??
バスの中で路線検索をする。
いくつかあったが、これが一番シンプルであった。
31分発の新木場行きに乗って、小竹向原で有楽町線に乗り換えればいいのだ。
こういう時、私は「早さ」ではなく「楽」な方を選ぶ。
乗り換え1回。決定。
西武線の中では時間つぶし用に持ってきた厚めの小説を取り出し、小竹向原まで夢中で読んだ。
乗り過ごすことなく降り、さてそう言えば次の電車はどこから乗るんだろう??
同じホームには、別の電車が一台停まっていた。
たいがい乗り継ぎとは、あまり移動しないでもできるようになっている。
ホームに表示されている行き先を見ると、新木場行き。
これか?
行っちゃったら困る、まずは乗ってしまえ。間違えたら降りて戻ればいいだけだ。確率としてはアタリの方が断然高い。
電車に乗り込みシートに座り、この電車の情報を探す。
行き先は分からない。しかし路線図を見ると、新木場行きなら間違いなく月島に行く。
電光掲示板は「次は千川」と表示しており、こちらも間違いはない。
安心して小説の続きを読み始めた。
気がついたら「東新宿~、東新宿~。」とアナウンスが流れていた。
東新宿??そんな駅、あったっけ??有楽町線の路線図を見る。
ねーしEE:AEB64
どうも小竹向原や池袋のあたりは入り組んでいたが、間違えて乗ったらしい。
これはいつの間に副都心線になっていた。いつから?!そもそもか!?
よく見るとどちくしょう、有楽町線も副都心線も千川には停まるじゃん!分かれるのはその先であった。
でも確か新木場行きってなってたはずなんだが・・・。
と言ったところで現実は東新宿なのだ、狐にでもつままれたような気持ちだが、何か間違いがあったのだろう。すぐに降りて戻らなくては。
東新宿で降り、同じホームの逆の乗り場に向かう。
あれ?
次の駅、どっちも同じだ。
たいがい上りと下りとになってるもんじゃないか??ホーム違うのか??
見渡して、戻る和光市方面へ行く乗り場の案内を探す。
ないんだってEE:AE5B1
私は相当オッチョコチョイだが、どこを見てもないのである。あるのは改札へ向かう上り階段だけである。
それしかないのだから仕方がない、それを上って行く。上がれば案内があるかも。
ない。
ないというかあるというか、あるのは「副都心線」と書いた案内だけで、それは今上ってきた階段であった。
仕方がないので、またその階段に戻る。
上には路線図が出ていて、そこには確かに小竹向原も東新宿も西早稲田もある。
が、どっち方面に向かうホームか、どこにも書いてないのである。
となると、このホームから上下線とも出ていることになる。
私はまた、さっき降りたホームにいた。
駅の名前を見る。東新宿。
そしてどちらの乗り場も、次の駅は先に進む「新宿三丁目」になっていた。
謎だ。宮崎駿のアニメにでも入り込んだ気分だ。
自分の無能を認めたくなかったので頑張ってしまったが、もう聞いたほうが早い。ちょうどそこにいた駅員さんに声をかける。
「すみません、西新宿にはどうやって行くんですか?」本当は月島までの行き方を聞きたいぐらいだ。
「あ、それはこっちの階段から。」
・・・階段??
見ると、下りの階段が。下り!?
上りと下りで階が違うの!?
隣のホームっていうのは時々見るけど、地下鉄なのにさらに下りるの!?
見えてなかったよ・・・、考えもしなかった・・・。
ガックリと下り、小竹向原へ戻る。
小竹向原の乗り換えやり直しは、素直に駅員さんに聞いた。停まっていた電車だ。
はぁ~、ここから15駅か・・・EE:AEB67
先は長い。
病院に着いたのは、4時半であった。診察室に入ったのは7時。
帰りは最寄り駅までダンナに迎えに来てもらい、ラーメン食べて帰って家に着いたのは10時半だ。
疲れた。
これから毎度こんな旅をしなくてはならないのか。
酒も飲めんし、こうなったら何が何でも喉を治してもらわんと、結末次第では東村山が大変なことになるかもしれないぞ。