草津の宿のなどネタにしたついでに、風呂のことでも書いてみる。
草津だ。温泉だ。
なぜに草津の温泉がここまで有名なのか、湯に疎い私には分からない。
そういうウンチクは抜きにして、雪の中の露天風呂なんかいいなぁと思いつつ、草津行きが決まったのだ。疎くとも、風呂は楽しみであった。
宿に着いたら、早速大浴場に向かう。
空いていた。
飛び石連休中ではあったが、休みに挟まれた平日だったからだろうか。
洗い場が混んでいると厄介なので、空いている分にはありがたい。
馬油のボディシャンプーめっけEE:AE5BE
以前やはりどこぞのホテルで使ったのだが、馬油シリーズはなかなか素晴らしい。
しかし適当に座ったら、思いがけず馬油が遠い。
良く見ると馬油は、3つおきぐらいに配置されていたのだ。狙って座らないと、このように手が届かない事態になる訳で。
もう頭を濡らしてしまっていたが、首を垂れたまま、移動を試みる。
狙いをつけて座ろうと思ったところで、若い女性がそこにスッと入ってしまった。
これは思ったよりもコトは簡単ではなさそうである。
バツが悪いが首を垂れたまま向きを変え、奥の方に進む。
空いてはいるので、ここまでくれば馬油全て私のものである。
馬油シャンプーで頭を洗い、馬油トリートメントをつけて流し、馬油洗顔で顔を洗って、馬油ボディシャンプーで体を洗った。
あぁ、早く温まりたい。
大きなふたつの浴槽は、どちらにも人はいなかった。
このふたつ、何か違うのかな?などと考えつつ、手すりにつかまって浴槽に入る。
滑りそうで怖いんだよね、慎重に・・・、その時、何か声が聞こえたような気がした。
動きを止めて周りを見渡したが、誰もいない。
そのとき思い出したのは、昔読んだ、芸能人の体験談である。
どこぞの温泉に行った、風呂に入った、誰もいなかった、そこに日本兵がゾロゾロと通り抜けていった・・・。
「~~~~~~・・・。」
!!
確かに聞こえるEE:AE5B1でも良く聞き取れない。いや、聞き取っちゃいかんEE:AE5B1
「うわあっ!!・・・、あ、すみませんEE:AEB64」
良く見ると湯煙の向こうに人がいて、どうやら私に話しかけていたのであった。チョーびっくりしたEE:AE4E6
千葉から来たというその人は、雪の影響でか、ここに着くまで車で10時間もかかったと言っていた。
私達は電車だったので渋滞知らずだったが、電車賃を言うとぶったまげておった。やはり車の方が安いのか。
ここは今後の課題である。
見知らぬ人とこうして裸で語り合うのもいいが、私はメールのやり取りを自分から終わらせられないような人間である。ピリオドは常に相手待ちだ。
ところがここは風呂である。浴場、大浴場なのである。
そして私は忍耐強い人間ではないので、肉体的苦痛などには簡単に音を上げる。
話を切り上げられもせず、風呂の暑さにも耐えられず、自分の弱さの板挟みであった。
おばさんの話は終わりそうもないので、結局私は「言い出す」方の苦痛をとった。
「暑いので露天風呂に行ってきます・・・。」ごめんなさい、これでも精一杯頑張りましたのでEE:AE5B1
露天風呂への出口の前には、サンダルとわらじが並んでいた。
わらじ(笑)こうなったらもちろん、わらじだろう。私はわらじを履いて、露天風呂に向かった。
大浴場の扉の、すぐ向こうである。15歩ほど下ったところに、小さな浴槽があった。
まわりには雪がこんもりと積もっており、いい感じである。
ちょっと熱めのお湯だ。これなら肩を出せば長居もできる。
長居した。
満足して湯から上がると、冷たッEE:AE4E5浴槽の外は、極寒の地であった。
早く戻ろう、ううっ、寒!!
ギャッEE:AEB30わらじ冷たい!!こんなわらじってありか!!
ヒッ、ヒッ、とひと足ずつ心の中で悲鳴を上げて、内湯にたどりつく。
はー、寒かった。
しかしこれはこれで悪くはない。風呂にはまだ続きがあるのだ。
合わせ湯に続く。