バカ本続きます(笑)いやぁ、バカを分析するって面白い。
「お前もな」という自分への突っ込みはおいておかないと腹も立つが(笑)
前回の「バカの壁」よりも語り口が軽いので、読みやすい。
世の中にいるバカのタイプをいくつかに分類し、分析する。
なるほど、と共感できる部分は、つい勝ち誇ったような気持ちになるが、それまた危険、バカの兆候なり。
「バカの壁」の著者・養老氏とつきつめれば同じような事を言っている部分も多く、「バカは自分だけの世界に住んでいる」のである。その世界のボーダーは、養老氏のいう「壁」である。
辛口を通り越して毒舌の言い草は、むしろスカッと気持ちがいい。
「バカが幸福になると手がつけられない」など、妙に納得できて面白いではないか。
その辺にいそうなバカについては共感するものが多かったが、具体例として出された人物が政治家や教授なんていう偉い人ばっかりだったので、このあたりはお手上げであった。
著者はバカではないようで、養老孟司ばりの小難しい話も多々。
しかし著者は知識がないことについては「無知」であり、「バカ」とは分けてくれ、大目に見てくれる(笑)
しかし毒舌ゆえに、少々暴走している感は否めない。「そ、そこまで・・・、言い過ぎでは・・・。」という場面もあり。
そういうあなたもそんなに正しい事を言ってるのか、という反発もなきにしもあらずだったが、まぁ面白かったから良しとする。
ぽ子のオススメ度 ★★★★☆
「まれに見るバカ」 勢古浩爾
洋泉社