人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ついでの塩釜焼き

塩、500g、卵白2個分。

ハーブで味付けした肉をそれで包んでオーブンで焼く。

豚肉の塩釜焼きだ。作ってしまった。

あれほどコメントから「美味しくなかった」と感想を頂いていたのに、肉塊の魅力に負けた。

一応レシピを調べるついでに作った人のブログなんかも見たのだが、それを見る限りではみんな「美味しい」と言っていたのだ。

美味しくなかった人との違いはどこから生まれたのかは分からないので、結果は運だ。

まぁ失敗しても、モノは肉である。

美味しいソースかなんかでカバーできるのではなかろうか。

オーブンで50分。

塩で包んだ肉は、綺麗なきつね色になっている。

ナイフで叩くとコツコツと音がした。硬いシールドである。これが肉を守るように包み込み、うまみを閉じ込めているのだ。

ところで今回、初めてクッキングペーパーというものを敷いた。

こいつは素晴らしいね。調理後の片付けが、劇的に楽になった。

ペーパーというからには燃えてしまいそうで、今まで怖くて使えなかったのである。

割るところからが食事の始まりだ。ショーである。

ダンナは「トンカチ持ってくるか」と言ったが、そこにあった小さなすりこぎ(離乳食用)で叩いたらボスンと穴が開いたのだ。

コメントで言われていたとおり、肉が縮んで塩との間に隙間ができていたのであった。

前回はこの塩との密着度が高く、しょっぱくて血管が切れそうだったが、これならいくらかそのリスクは減る。

それでももしもという時のために、しょっぱくならないような工夫を施しているレシピを、私は参考にした。

肉の周りにローレルを敷き詰めるのである。これで塩との密着を防ぐことができる。

側面はローレルがくっつかないので貼らなかったが、その代わり庭からローズマリーを取ってきて、これをたっぷりまぶしつけた。

そして粗挽きこしょうとガーリックパウダー。

美味しそうではないか。

それでもしょっぱさへの不安は拭えなかった。

失敗例のほとんどが、「しょっぱい」、こればかりなのである。

なので、野菜をたくさん添えた。

焼肉とサンチュのように、包んで食べるためのサニーレタス。

大皿1皿分の野菜のソテー。2色のパプリカ、ズッキーニ、タマネギ。

準備は万端だ。負ける気がしない。

写真を撮れば良かった。ちょっとしたパーティ料理のようである。

金曜日の夜。ビールで乾杯だ。

どれどれEE:AE5AF

ん??

んんっ??

ちょっ・・・、

しょっぱいEE:AEB64

前回の魚に比べ、素材が強いのが救いだが、それでも救いようがない程しょっぱい。

しかも「ジューシーである」という類の旨味も感じられず、ただの肉と脂と塩の塊を食べているような感じである。

こんな時のために野菜をたくさん用意してあったのだが、もはや肉は調味料である。野菜の味付けだ。

負けた。

本当に、美味しくなかった。

その代わり、調理段階で余った卵黄を、味噌漬けにしてある。

前回も作ったが、黄身が割れてしまったのですぐに食べちゃったのだ。

それでもこれは美味しかった。

こっちに期待したい。塩釜焼きは、味噌漬けのついでだったと思うことにする