頭が割れるように痛い。
一体、何時なんだろうか。明るくはなっていたから、朝方だろう。
痛い。
痛い。
痛い(泣)
グリグリと太いねじを埋め込まれるような、絶え間ない痛み。
その痛みは吐き気も誘発するほどである。
そうだ、今回の吐き気は、単体の「二日酔いの症状のひとつ」ではなく、頭痛が引き起こしているもので、頭痛さえなければなかったものだろう。
それ程までに、痛い。
痛い。
痛い。
痛い(泣)
引き続き寝てしまえ、と思うのだが、あまりの痛みに眠れない。
薬を飲むより他はなさそうである。
しかし問題が二つ。
痛くて動けない。
そして、薬がない。
とはいえ、この問題も何とかなる可能性があった。
気合で動く。
薬を探す。
どちらも二日酔いという病の身には高いハードルだが、これを越えなくてはこの苦痛から逃れることはできないのだ。
しばらくベッドで格闘していたが、観念して体を起こす。
グエッ、動くたびに、頭の血管が破裂しそうである。それが吐き気をさらに誘発する。
うう、早く薬を・・・、って、薬はないのである。ないところを探さなくてはならないのである。
結構あっちこっちに散らしてあったので、どこかにあるんじゃないか。・・・というのは、先週やった。
その時まず出てきたのは一錠。二錠必要なところ、一錠だ。足りん。
ありとあらゆる所を探し、諦めかけたところ、グチャグチャの薬箱から二錠出てきたのである。
同じパターンでもう二錠でてくることに期待して、私は薬箱を目指した。
そんなに調子良く2週も続けて出てくるかっつーのEE:AEB64先週が最後の二錠であった。
ならば、先週結局飲まなかった最初に出て来た一錠が、どこかにあるはずである。
はずなのだが、どこに置いたのか、さっぱり思い出せない。闇雲に動き回る力などない。
無駄だと分かっていながらも、また薬箱(グチャグチャ)をまさぐる。
ここで見つかってくれれば、最短でハッピーエンドなのである。確率は物凄く低いが。
あったEE:AEB64
薬箱の底に、中身だけ、一錠。
このピンクのライン、間違いなくナロンエースであろう。あってくれ。
頭痛の苦痛が、私の思考力を極限まで下げていた。「これがナロンエースじゃないはずがない」。
そのいつのものだかどこの馬の骨だかわからない薬を飲んだら、這うようにして寝室に戻ってまた眠る。
薬が効いたのか、時間経過か思い込みか、次に起きたときにはだいぶ楽になっていた。
こうして新しい一週間が始まったが、このところ月曜日の二日酔い率が高く、平日を一日無駄にしている。
このガッカリ感が投げやりにさせ、先週は月曜日も飲んでしまった。
油断すると今夜も危ないが、明日のために踏みとどまれるだろうか。
あっ、でもナロンエースがもうない・・・。