人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

『できれば』の重要度

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「ギャオギャオギャオッ!!」

洗面台の掃除をしていたら、すぐ向こうでエルが怒っている声がした。

何事かと見に行くと、脱走防止の小さなフェンスに尻尾が引っかかってパニックを起こしていた。

それを見てこっちがパニックである。

何度も書くが、エルの尻尾には関節が5つもあり、その全てが鋭角に曲がっているのでひどいカギ尻尾なのであった。

故にいろんな場所に引っかかりやすく、そのたびにパニックを起こしていた。

取ってやろうにも暴れるので難しく、流血の惨事は免れない。

今回も手を伸ばしたところをガブリ!と噛み付かれたので、何か「噛ませ」のものを持ってこようとオロオロしている間に、尻尾は勝手に外れてくれた。

大事に至らずに済んで良かった。

・・・と、思っていたのだが。

もうそんな事など忘れて晩ご飯の下ごしらえをしていたら、どうも痛い。

さっきエルに噛まれた小指だ。

ガブッとひと噛みされただけでほとんど血も出なかったのでほったらかしていたが、数時間経って、パンパンに腫れている。

そのうち曲げられないほど腫れあがってきたので、心配になってネットで調べてみたのだ。

これは・・・、結構ヤバいことに・・・。

「猫に噛まれる」というのはとても良くあることで、「猫に噛まれて腫れる」というのもそれとセットぐらいに良くあることであった。

そしてこれを放置してほんの一晩で腕なら腕中が腫れあがり、痛み、我慢できずに病院、というのが常套パターンであった。

どうやら猫の口の中には雑菌がたくさんあり、ほったらかしておくと炎症を起こし、最悪切断、ということもあるらしいのだ。

まぁまさか切断までは、と思ったが、どの人も漏れなく医者に、「噛まれたらすぐに来てください」と言われていた。

う~ん、今から??

できれば放置を決め込みたかったが、体験談を読むとその治療は「切開して膿をしぼり出し、ガーゼを詰め込む」というものであった。これを通って繰り返すのだ。

また、切開時の注射がものすごく痛いらしい。

多くの人がこの拷問にあっていたが、皆、放置の末路であった。とはいっても、ほんの1日2日のことだ。

すぐに行けば、抗生剤を飲むだけで、この苦行は免れる可能性があるらしい。

時計を見たら、6時半。微妙な時間である。

ネットで近所の病院を調べたが、個人病院は6時半まで、というところが最長であった。

となると、救急になるのか。

幸い近くに夜間診療をやっている総合病院はあるが、こんな傷で救急・・・。

明日まで待てないだろうか。

でもこの一晩が命取りでガーゼを突っ込まれるなら、恥を忍んで救急でも行った方がいい。痛いのは医者でなく、私自身なのである。私は痛いのは御免だ。

葛藤しながらも、ネットの情報を読み進める。読めば読むほど「行け」である。

分かった行こう。でも心配なことがあった。

救急って、高いんじゃないか??保険とか、きくのだろうか。

今度は救急診療について調べていく。

これは診療の内容によってまちまちで、高い人は高い。私の場合、「高い人」なのだろうか。ここでその判断はできない。うーん、迷う。

あんまり高いなら、切開ガーゼを我慢したほうがいい、これが私の結論なのだが、高いかどうかは行かなきゃ分からないのである。

ただハッキリ分かったことがひとつ。

10時を過ぎるともっと高くなるのだEE:AE5B1

逆に言えば、10時まではまだ猶予がある。

私はまたあてどもなく、ネットの情報を探す。「ひと晩ぐらい、大丈夫」という言葉を。

しかし、見れば見るほど「もっと早く来てください」と怒られる話ばかりだ。

うーん、どうしましょ。時間はもう8時半だ。

誰かプロの言葉を直接仰げれば、説得力があるのだが。

救急診療について調べていたら、「迷った時の相談センター」みたいな番号を見つけることができた。そこに電話をする。

なかなか繋がらなかったが、やっと繋がっても看護師は他の人の相談に乗っていて、いわゆる中継役止まりである。

逆にその人に「どうしましょう?」と言われたが、そりゃこっちのセリフだよEE:AE5B1頼りにならないねぇ、もうEE:AE5B1

「できれば行った方がいいんじゃないですかね??」と頼りなげに言われたが、そんな事は分かっちょるばい、私が聞ききたいのは「できれば」の部分の重要度なのである。

電話を切って、決めた。

もう明日でいい。

悪くったって、一日ならせいぜいガーゼ突っ込まるのを我慢すればいいのである。それさえ我慢すれば、余計な出費は抑えられるのである。専業主婦、節約の極意だ。

9時。

ダンナから、仕事を終えて会社を出た、というメールが来る。

救急の「夜間診療」が「深夜診療」になるまで、残すところ1時間だ。

腕を下げるとジンジンと痺れるように痛む。

ちょっと不安になって熱を測ってみたら、発熱していた。

私は大いにビビッた。

そうだ、病院に直接電話して聞いてみよう。行くべきか否か。

結果、「来てください」とのことだったので行ってきたが、やったことは水で洗い流しただけである。

しかし抗生剤をもらったのだ。これさえあれば、これ以上悪くはならないだろう。

今回思い知ったが、猫の噛み傷をナメたらいけない。

猫飼いさんに伝えたい。

噛まれたら流水で良く洗い流してから消毒、通気性のあるバンドエイドを貼る。

腫れてきたら、即、病院だ。

ちなみに今回の料金は、約3500円だった。

驚いたのはダンナである。

今帰るとメールして、お待ちしてます、の返事の次が、救急で病院だ(笑)