続けられるか自信がないが、せっかく読んだので記録に残したく。
残念ながらうちには小さな子供がいないので、読み聞かせて反応をみることができない。
なので大人目線の感想になるが。
脱力系の犬の絵とタイトルに惹かれて、借りてみたのだ。
「まってろよ」というのだ、きっと誰かがろくべえのもとへ困難を乗り越えて向かうのだろう。
感動の予感。
深い穴におちている犬の「ろくべえ」を見つけた、1年生の子供たち。
その穴はとても深いので、子供たちが助け出すことはできない。
大人は取り合ってくれず、途方に暮れる子供たち。
ろくべえはどんどん元気がなくなっていく・・・。
もうね、これを読んで思い出したのは、大人の冷たさである。
彼らは何でも分かっているがゆえに、余計な努力はしないのである。
そのジレンマをリアルに思い出した。
私は時々捨て猫を拾ったりしたが、「飼えない」「捨てて来い」の一点張りで、全くとりつく島もなかった。
飼えないのは分かるが、「私が捨てたらこの猫はどうなるのか」と真剣に悩む気持ちに答えてくれる大人はいなかった。
そんな時、仲間たちと相談し合ってペットショップに電話したり(非常に冷たい反応であった)、1軒1軒家を訪ねて「飼ってもらえませんか」と訪ねて回ったりしたものだ。
こんな時、頼りになるのは「仲間」だけである。
頑張れ、1年生の子供たち!
大人なんかアテにせず、ろくべえを助けてあげるのだ!!
「ろくべえ まってろよ」
作・灰谷健次郎 絵・長新太
文研出版