人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子54歳。

 

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眠剤平和条約

「寝る時に何考えてるの??」とダンナに聞いたことがある。

その答えは、私にとって驚愕のものであった。

「え??何って・・・、何だろう、そんなこと考えたこともなかったなぁ、うーん、うーん・・・・・・・。特に何も考えてないなぁ、気がついたら寝てるよ。」

気がついたら寝てる。そんな世界があるのか。

私には想像もできなかった。この人は特別なのだろうと結論付けたのだが。

私はというと、さぁ寝ましょうと電気を消して目を閉じると、まず「今夜は何を考えようか。」となる。

翌日の事とかバンドの事とか、現実的なことは考えないようにする。

頭が冴えないように、しょうもない空想のストーリーの中から「お台場編(金持ちになって台場のマンションに住む)」、「イヴァリース編(今やっているゲームの世界に入る)」、「ひっぱりだこ編(あっちこっちのバンドから「一緒にやろう」と誘われる)」などを選び出すのである。

しかしそれもあまりに楽しすぎて、逆効果になることもある。その辺が難しいところだが、これが頭に一番負担がかからないのである。どうしようもない。

なにしろ自分に都合の良いストーリーばかりなのだ、溢れ出ちゃって止まらないのである。

しかし今、私にはダンナの言葉の意味がわかる。

気がついたら寝ている。

「さて今夜は何を考えようか?」ぐらいまでは覚えているが、しょうもないストーリーはこのところ全然進んでいない。最近バルフレアに会ってないなー。

これもひとえに薬のお陰である。

軽い安定剤だが、まじない程度でも私に効果をもたらし、快眠ライフを手に入れることができたのだ。

その上、この頃は朝もスッキリ目が覚める。

どうかすると目覚ましよりも早く起きて、猫とフガフガしたりしている。

平成21年9月27日の私は「朝辛いのは皆平等だとは思うが、辛さは平等ではないんじゃないかと私は毎朝思う。」と言っていたが、こんなの嘘である。

世の中には「気持ち良く目覚める人」と「目覚めがメチャクチャ辛い人」がいるのである。

私は後者であった。二者あるうちの後者であることに、気づいていなかったが。

しかし、こんなに爽やかな世界があったのである。神様のイジワル。

この魔法の薬さえあれば、私は「睡眠における勝ち組」でいることができる訳だが、先日、味覚障害でかかっている先生に「その薬は減らした方がいいかも」と言われてしまったのだ。

どうやら治療の効果があがらず、原因はこれじゃないのかと因縁をつけてきたのである。

私は医者でも神でもないので、罪がこの薬にあるのかなどと分かりはしないが、いずれにしろ一生飲んでいくには少々不安はある。

できれば自力で眠れることが、自然であり理想的だ。

なのでこうして良いサイクルが出来てきた今、少しずつ薬を減らしてみようと思ったのであった。

しかし大失敗だ。

余計に精神的な依存度が上がってしまった。

昨夜はとにかく眠かったのだ。

早寝早起きの習慣ができ、二度寝もしないので夜になると疲れて自然に眠くなる。

チャンスだ、この勢いで寝てしまえばいい。

寝れるという実績ができれば、次へのプレッシャーも軽くなる。その繰り返して脱・ドラッグだ。

思えば、寝る前に本を読んでいる時点でもう負けていた。

本を読むかたわら、頭の中では「眠いよね?寝れそうだよね??」と反復している自分がいる。

電気を消す。

「大丈夫、大丈夫」と思い込もうとしているあたりが、もう不自然である。

眠い。

いけ。

寝るんだ。

できる。

しかし一向にそれは来ない。

仕方なく私は、久しぶりに架空の世界の扉を開けた。

やがて、現実と仮想の狭間をあてどもなく漂いはじめたその時。

「カー。」

ドキッ!!

もうなに、はぁ?カラス!?

何で今頃カラスが、というか、なんでこんなたった1羽のカラスのひとカーで目が覚めるかなEE:AE4E5

あぁもう目が覚めちゃったじゃないか、忌々しい・・・。

・・・なーんていうことには気がつかないフリして、続き続き。

これは戦いなのだ。「やられた」ことに気づいたら負けだ。長い夜が始まってしまう。

エルはいるかな?

癒しのこの仔は、枕元で丸くなっていた。・・・はずであった。

確かにエルはそこにいたが、なんと、ドアの方を凝視しているのである。

たまたまそっちの方を見ていたのではない。首をスッと持ち上げ、目を丸くして、ジーッとそこを見つめているのである。

またこれEE:AEB64

このパターンは初めてではない。

なのでむやみに深夜は猫を見ないようにしていたのだが、先ほどのカラスのダメージでミスを犯してしまったのだ。

私はこの事実を捻じ曲げるために、エルの顔を無理やり反対側に向けた。

しかし手を離すと、起き上がりこぼしのようにスウッと首の方向はドアの方に戻ってしまう。

その事実こそがたまたまなのだ、と思い込むために、もう一度同じことをやってみる。

それでもエルは、ドアの方を向いてしまう。

ダメだ、負けた、怖い、そこに何がいるのEE:AE5B1電気電気、もう明るくしちゃいましょうね、眠くなんてありませんから。

電気をつけ、体を起こし、ため息をつく。

寝る前は、「最悪、一晩ぐらい寝れなくても別にいい」と思っていたが、もうこんなのはご免である。

思えば以前は、毎晩が戦いであった。

なぜ私は今のこの平和を乱そうとしたのだ?

枕元に置いてある水で、いつもの薬を飲んだ。

寝起きは最悪である。朝は不平等なのである。

久しぶりに二度寝をした。

戦意喪失。

平和条約を結ぶ。