人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ピンチの時

財布の中を覗くと、100円玉は2枚しか入っていなかった・・・。

5円玉や10円玉を足せば300円ぐらいになるかもしれないが、それをあてにして実は足りなかったりすると怖いので、端数は切り捨てる。

200円だ。

200円しかない。

生活費はダンナが給料日にまとめて下ろしてきてくれるのだが、毎月途中で足りなくなり、何度か追加で下ろしてきてもらっているのが現状だ。

胸を張って言いたいが、私は勝手に余計な物など買ったりはしていない。

毎度「お金がなくなりました」と言うたびに無駄遣いを疑われているんじゃないかとビクビクするが、それならいっそ使い道をオープンにすればいい、と家計簿をつけることにしたのであった。

しかし家計簿をつけるというのは、意外と面倒な事であった。

食費、交通費、外食、交際費、趣味、などとジャンル分けをすると、コンビニで娘ぶー子用の弁当と乾電池を買ったりした場合、別々に書く事になる。

一応ノートを買ってジャンルごとに振り分けたが、レシートのないものや酔っ払って忘れた分などが蓄積されてくると、結局手に負えなくなってしまい翌月まで放棄する繰り返しだ。

レシートを全て手渡していた事もあるが、これではトータルでいくらぐらい使っているのかが見えにくい。

そもそも金が思いのほか早くなくなる理由は、病院へ行ったり大きな買い物をしたりというイレギュラーな出費が主な原因だ。

しかしそういう類の出費はすぐに忘れてしまう傾向にあるので、「なぜこんなに金がないのだ」と常に思う結果となってしまう。

やはり記録を残して最後に計算しなくては、何に金がかかっているのかが分からないのである。

それならもっと手順をシンプルにしなくては、とても長続きさせる事はできない。

考えた結果、レシートをそのままノートに貼る事にした。

食費と雑費が1つのレシートに入ったりしないように、買い物はできるだけジャンル別に買う努力をする。

これがついに成功して、先々月(つまり先月はダメだった。飲み過ぎて会計が遭難した。)初めて家計が明らかになったのである。

予想はしていたが、驚くべき出費は外食費であった。5万を越えた。

余計な物は買っていないと威張ったが、これはご飯を作っていない怠慢の結果でもある。

これを見せるのは恐ろしかったが、ダンナは「まぁそんなもんでしょ。」と呆気なかった。

「食べ歩きという趣味にお金をかけている」という意味らしく救われたが、それならせめて惣菜は買わないで手作りする努力ぐらいはしなくてはなるまい。

今月もすでに2回ほど追加の催促をしたが、昨日見たらもう残金が千円を切っていた。

もう催促しづらかったのであと二日、何とかこのお金でしのごうと思ったのだが、今日の時点で200円。

そしてさっき気付いたが、給料日は明日でもダンナが下ろして持って来るのは夜である。

つまり、明日の分までが今月分なのである。

200円。

冷蔵庫にはターサイという訳の分からん野菜が入っている。

野菜が高いので、適当に安いのを買ったのである。

肉も昨日のうちに買ってあったが、これだけで明日までは無理だ。弁当だってあるのだ。

仕方がなく「ピンチの時」用の貯金箱から1200円出して、買い物に行ったのである。

今日が終わればあと1日。

まぁ死にはしないだろう(笑)