人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

43歳のフリーダム

エアロEE:AE4F4

一週間が経ってしまった。

できなかった動きを練習し、パターンを復習して覚える、という決心は、帰って来たその日と出掛ける前の今日だけという結果である。

ストレッチに至っては、何もしないままだ。

気が重い・・・・・。

脈拍を計ってから(今回も計れなかったEE:AE4E6手首にマジックで印までつけておいたのに)いよいよ始まるのだが、戦争映画の出撃前のような緊張感である。

逃げ出したいが、逃げるわけにはいかない。

やっと芽生えたプライドにかかわるのだ。

一応前回の復習からやってくれたが、何度やってもダメなものはダメである。

練習してないのだから、できる訳がないのだ。

前の方の列はもう上級の仲良しさんで占められているが、そのすぐ後ろが私なのである。

私より後ろの人は、私のおかしな動きに気付いているだろうか。

何度やっても思うようにできなくていよいよ本気で嫌になったが、不思議とやめたいという気持ちは起こらなかった。

それが驚きでもあり、嬉しくもあることに気がついた。

若い頃の私は「人と違う」「人からはずれる」という事を非常に恐れていて、できないと予想される事からはとことん逃げたし、そのくせ一人になるのは嫌で、金魚のフンのように誰かしらに常にくっついて回っていた。

「おかしい」と思われないように回りに合わせ、楽しくなくても笑い、自分の居場所を確保する事に必死であった。

そういう私の性格を分かっていて利用する人もいたし、私も嫌と言えずにヘラヘラとなすがままであった。

誰も私にそんな気遣いを求めてもいないのに、勝手に気疲れしていた。

それが今日、こんな変な踊りをひとりで踊り続ける覚悟ができていたことに驚いたのである。

周りはいわゆる仲良しグループ的な集まりが多いが、そのどこにも所属したいとは思わないし、仮に私一人が孤立していじめられたとしても、踊る妨害さえされなければ別に構わないとさえ思った。

いつの間に何かの呪縛から逃れていたようで、それがとても嬉しかったのである。

この変化の理由を考えたが、決して自分に自信がついたのではない。

諦めの果て、腹が据わったのだろうと思う。

ずいぶん長い間足掻き回ったが、つまるところ人間は皆ひとりであり、誰も同じように「求められていない」のではないか。

そんな中で私の踊りが左右逆になろうが腰が曲がらなかろうが、人様の人生に何の影響も及ぼさないのである。

自由である事を実感した。

この講座はあと6回だが、最後まで通うつもりだし、次回があれば続けるつもりだ。

「自由」のために極力、人との接触を避けて。