毛布を洗ってみた。
前の洗濯機でも強引に洗っていたが、なんたって新しい洗濯機なのだ、色々やってみたいじゃないか。
天気が良かったので布団も干した。
今夜はホカホカの布団に洗いたての毛布である。
しかし、いつまで経っても終わらない。
洗濯を決意したのは9時、12時になっても終わらないのである。
なぜか脱水の途中で「衣類かたより」のサインが出てその都度止まり、やり直しで15分ずつ足されていくのである。
実は昨日読んだ説明書には、毛布を1枚しか洗わない場合には中を安定させる内ぶたのようなものが必要だと書いてあったのだ。
何となくそんなものは買いたくなかったので、たたんで入れろというところをクシャクシャに丸めて突っ込み、私なりに安定をはかったつもりであった。
古い洗濯機ができた事を、新しい洗濯機ができないことなどないだろう。
しかしやはりダメだったか。
私は何度も脱水からやり直す羽目になった。
もしかしたらこれでは終わりがないのか??
一度、止まって警告が鳴った時に毛布を取り出してみたが、干せるほど絞られてはいなかった。
ヤバい、もう干すのが間に合わないのは仕方がないが、それなら乾燥まで行ってくれないと永久に脱水だ。
毛布も気になったが、私は走りたかった。
今日を逃したら年内は走れないような気がする。
もう脱水を見守ってもいられないので、そのまま走りに出てしまった。
今日は駅の向こう側にいくつもりであった。
考えてみれば、東村山駅より向こうにはあまり行った事がない。
そろそろこのあたりのコースは飽きてきたところだったので、次は駅の向こうと決めていた。
知らない場所に出たので不安だったが、前方に八国山が見えてきてビックリ!
エアーズロックのような小さな丘だが、一応東村山にも山がある。
しかしまさか走っているうちに来てしまうとは。
こうなったらあそこに行ってみたい。同じ市内だ、そう遠くはないだろう。
最悪帰りが走れなくなったら、駅からバスに乗って帰ればいい。
何だかウキウキしてきたぞ。
私は知らない道を走るのが好きだが、帰りがあるので無茶はできない。
最低でも駅まで戻らなくてはならないから、その体力だけは温存しなくてはならないが、八国山まで行って戻れるだろうか。
そう遠くはなかったので、そのまま山に入ってみた。
左は階段、右は道だったので右に行く。
平日の昼間である、人っ子一人いない静かな山の中だ。
まるで生き物の気配を感じない、山道の風景だ。
やがて右に池が現れる。
静かだ。
そう。
怖いEE:AEB64
ここにもしビッグフットが現れて私を殺して池に投げ込んでも、誰も気付かないだろう。
今こうして走っている事は、誰も知らない。
私はとても危険な橋を渡っているのである。
ミッションインポッシブルのイーサン(ところでダンナの呼び名はイーさんである)と、大して変わらないことをしているのだ。いや、見返りがないだけ私の方が高尚である。
しかし危険だ、まだ死にたくはない。
私は引き返した。
心残りだが、正しい選択だろう。
ホラー映画だと、ここの選択を間違えると大変な事になる予定だ。
まだ余力があったので、少し回り道して帰る事にした。
以前、車でとあるラーメン屋に行った時の風景に似ている場所が先に見えたので、そこを目指したのだが、結局違ったのだ。
そして、残りHPが微妙な感じになってくる・・・。
駅からバスで帰るにはまだ距離が満足できない、しかし家まではキツそうだ。
今年のラストランになるだろうと思い後者を取ったが、着いたら記録を更新していた。
大した距離ではないので言わないが、疲れた・・・・・。
そして洗濯機はまた「衣類かたより」のサインを出して止まっていた。
時間はもう、2時半である。
かといってもう、どうしようもない。こうなったら根比べだ。
私はまたフタを開け、毛布をほぐして、スタートボタンを押した。
その間に風呂に入ったが、ついに勝った。
脱水が終わり、洗濯機の電源も切れていたのである。
どうじゃ、余計な内ぶたなど買わずとも、根性があれば何とかなるのである。
どれだけの何かを無駄にしたかは分からないが、乗りかかった船はちゃんと到着するのである。
そして今度はまた数時間に及ぶ乾燥タイムである。
根性があれば何とかなるし船も着くが、やっぱり内ぶたは買った方がいいだろう。
みんなお疲れさまだ。
<続き23:30>
乾燥が終わっても生乾きであった・・・・・・。