娘ぶー子が21歳になった。
誕生日パーティというのは何歳までやるものなのだろうか。
我が家は命ある限りやっていそうな気がする(笑)
とは言っても、二日酔いだったこともあるが、さすがにあまり趣向を凝らしたことはしなくなってきた。
外で美味しい物でも食べに行くかと誘ったが、家で好きなものを好きなだけ食べたいというので実に地味な誕生日であった。
こう書くと、よほど私が美味しい物を作るのだろうと思われるかもしれないが、ほとんど買って出しただけだ。
そもそも彼女のリクエストがサキイカだとかハッピーターンだとか生ハムだとかさけるチーズだとか、まるで母親の味を知らないラインナップなのである。
たったひとつ作ったのは「甘い人参」、どうしたら良いか分からなかったので、砂糖を入れて茹でた。あまり美味しくなかった。
ひとしきりテーブルにあるものに手をつけると、「何かやろう、人生ゲーム。」と言ったので青ざめた。
彼女の言う人生ゲームとはプレステ版のもので、一度始めると終わるまで非常ーーーーーに時間がかかる。
恐らく毎度酔いつぶれてゴールを見た事がないんじゃないだろうか。
翌日はバンドの練習が午後から入っていた。
人生ゲームで酔い潰されるのは困る。
なのでこちらからぶー子の食いつきそうなものを提案する事にした。
「GRASS」というカードゲームである。
基本はセブンブリッジのようなルールであり、麻薬の取引でいくら儲けていくかというエグいゲームだ。
なんぼ人の邪魔をして儲けるかという個人の性格の出るゲームで、腹も立つが面白い。
最後にやったのはいつだろうか。
カードを出してみたら、きれいに反っていた。
人生ゲーム以上に、ハマッて時間をかけそうになってしまった。
以上ぶー子の誕生日だ。
プレゼントはもう現金だが、ゲームの最中に攻撃のカードを出すタイミングでそれをぶー子のカードの上に放ったので、ダンナらしくないサプライズに私もぶー子も驚いた。
地味でもいい。
また来年もこうしてささやかに集える事を願う。