人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

4万円

やっぱり飲まないで寝ると、スッキリして体調がいいの~。

もう何度目のつぶやきになるか、毎度素晴らしい気付きである。

しかし、気付いてから身に付くまでが長い。

早速飲みたい水曜日である。

飲まない分眠れないが、飲んだ翌日よりも全くいい。

酒は、気力も体力も、ことのほか奪うものである。

久しぶりに色んなことをやったような1日だったが、見た目は朝とほとんど変わってはいない。

私は「ある程度家の中が整ったら仕事を再開する」と決めていたが、どうやらそんな日は来ないだろう。

できる人はできるのかもしれないが、それは例えば「ヴァン・ヘイレンのギターテクニック」だとか「ガウディのひらめき」だとか「1分間に720回拍手できる人」のような、特別な才能を持っているに等しい。

凡人、しかも1週間の半分(これでも努力しているのだ)は飲んでいる人間には、およそ不可能と悟った。

じゃあどうするのかというところだが、今はまだ、私名義の貯金があるのでそれを取り崩している。

しかし今日下ろしに行ったら残高はとうとう4万になり、いよいよ今後の身の振り方を考えなくてはならない時が近づいて来た事を実感したのだ。

おととい、新宿の紀伊国屋で本を探していたら、とても不思議な本と出会ってしまった。

大判のハードカバーのその本は、1800円であった。

欲しいが、衝動買いするには高い値段である。

もし私がまだ働いていたら、後先考えずに買っただろう。

いつでも買おうと思えば買えると言いきかせて家に帰ったが、調べてみるとネットの通販で、1400円で売っていたのである。

欲しいが、私はできるだけ貯金の残高が減っていくのを遅らせたい。

仕方なくダンナにねだる事になるのだが、ダンナ自身はこういったものにお金をポンと出す人ではない。

なので不本意なところをお願いしなくてはならないのである。

そして私の欲しい物は、本ばかりではない。

服だってCDだって美味しい物だって欲しい。

できるだけ我慢はするが、たまにはヒョイッと勢いで買いたい時もあるのだ。

これからはその度に、小さくなっておねだりしなくてはならないのか。

正直、私はもう働く事に疲れてしまった。

結婚してからずっと働いてきたが、もう家のことに専念したいのである。

しかし、家事に専念すればお金を使う事が後ろめたくなるし、だからと言って働きに出れば家の中がきちんと片付いていないことが後ろめたいのだ。

答えなどないが、決断の時は迫っている。

猫のトイレ問題だ、音楽室の収納問題だと家庭内でも頭の痛いことが多いが、目下一番私を悩ませているのがこの問題である。