人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ベースのつまんない話

曲数こそ増えていないが、ベースの練習は欠かさずやっていた。

その変化には気付いていたが、とにかく私は毎日キッチリ練習して上手くなりたかったのだ、無理は分かっていた。

痛いのである、手が。

この痛みは腱鞘炎である。ムチャな動きがたたったのだろう。

慣れてくれば余計な力も抜け、フォームも整ってくると言い聞かせて弾いてきたが、もう限界だ。

痛くて弦が押さえられないのである。

とにかく重労働であった。

1フレットは遠い、弦は太い、音はビビる。

1曲終わると息が切れたが、これも初心者だからなのだと思い、筋トレのように続けていた。

最近は立って弾く練習を始めたので、難易度が増した。

1フレットは更に遠くなり、1弦が見えない、ポジションマークも見づらくなり、どこを弾いていいのか遭難する。

上司グッティ氏の友人に「座って弾けばものすごく難しいソロを弾けるのに、立つと全然弾けなくなる」という泣ける人がいるらしいが、このままでは私もそうなってしまう。

それ以前に難しいソロを弾かなくてはならないが、いずれにしろ、私に必要なのは練習しかなかったのだ。

痛いなどとは言ってはいられない。

しかし、

痛い(泣)

無理して弾けば弾けないことはないが、もう練習にならないほど痛い。

具体的には、小指で押さえる4弦の高音ほど、親指の付け根が痛む。

クィーンの「クレコー」の1音目が4弦10フレットからのスタートだが、これで出鼻がくじかれる。

また、立って弾くようになって分かった事だが、これまで私は1フレットを少しでも自分に近づけるために自分の体に引き寄せ、1弦が良く見えるように1弦側を持ち上げ気味に、つまりネックを寝かせ気味に弾いていた。

それが立ってストラップにぶら下がった事により、引力に従ってネックは水平になり、1フレットは遠のいた。

痛みは立って練習するようになってから加速したのだ。

もうフォームも押さえ方も、何もかもが無理があったのだ。

これ以上は無理である。

腱鞘炎の治療法には手術や注射もあるようだが、一般的には「安静にする」に尽きる。

負担がかかったから炎症を起こしたのだ。

負担をかけなければやがて治る。

つまり、練習のペースを落とすかしばらく止めるかしかないのである。

これまで練習したものを、1日でも休んで失いたくなかったのだ。止めるなどという選択肢は私にはなかった。

しかし、昨日のことだ。

耳コピ君にベースをつなぎ立ち上がって構えた時に、パソコンデスクの上に置いた耳コピ君が落下した。

練習には差し支えなかったが、電源のオン・オフのスイッチが壊れてしまったのである。

私は神の声を聞いた。

もう休め、と。

ポール・マッカートニーほど上手にしてやるから、もう今は休みなさい、と言っている。

そこまで言われちゃしょうがない、私はしぶしぶ練習を休むことに決めたのだった。

昼になると、耳コピ君からメールが来た。

ヤァEE:AE5A7ボク耳コピ君EE:AE471昨日はビックリしてチョット壊れちゃったけどオトンが直してくれたEE:AEACD今は充電中EE:AEAC5これからもヨロシクねEE:AE5C3

良かった良かったEE:AEB61

リッ子も耳コピ君も、私の大切なパートナーである。

しかし全員揃ってしばらく休むのだ。

もどかしいが、それも練習だと思って辛抱する。

EE:AE4F8EE:AE4F8EE:AE4F8その後EE:AE4F8EE:AE4F8EE:AE4F8

ダンナがベースを弾き始めたので、試しに「クレコー」を弾いてもらった。

するとやっぱり、今回も私の弾いているポジションがおかしかったのだ。

出だしの位置こそ正しくなったが、そこから先がムチャクチャ弾きにくい押さえ方になっていたのである。

ダンナと同じように弾けば、最初の音は中指で弾ける。

そうすればあんなに痛い思いをしなくて済んだのだ。

もう後の祭り、腱鞘炎が良くなってきたら、全てリセットしてやり直そうと思う。

一体これまでの苦労は何だったんだ・・・EE:AEB64