人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ワープロ卒業講座byぽ子

ひゃ~~、やっと酒が抜けた。

お陰で寝不足だが、お陰で元気である。

今週こそ金曜まで飲まないつもりだが、一体いつになったら達成できるのだろうか??

6時半に起きて朝ご飯を作ると、洗濯である。

その間に室内干ししてあった物をたたみ、カーテンをはずす。

窓ガラスを拭き、外に回ってそちらからも拭く。

酒が抜けたから頑張っているのではない。

実家の母が来るのである。

洗濯物を干すと、今度はカーテンを洗う。

晩御飯のカレーの下ごしらえをしたら迎えに行く。

こんなに頑張ったら、もう今週はなにもしなくてもいいぐらいである。

本当にそうなりかねないのが、自分の怖いところだが。

母、81歳。

なんでそんな事に!!というと、母が私を産んだのが遅かったからである。

実に、現在のぽ子の歳に、私を生んでいるのである、41歳。

見るたびにちっこくなってる気がする母だが、幸いとても元気である。

じっとしていることが嫌いで、本当に良く歩いている。

そのせいか健康だ。

健康だが、もちろん衰えていく部分もある。

今日私が母を家に呼んだのは、パソコンの使い方を教えるためであった。

私は母が健康なのは体だけであり、頭の中は確実に衰えている事を知ったのである。

母が愛用しているワープロの調子が悪い、と言い出したのは今月の始め頃である。

新しいものを買いたいから電気屋に一緒に行って欲しいと言うのだが、ダンナいわく、もう今はパソコンの時代でワープロなどないだろう、ということである。

だったらうちで使っていないノートパソコンで練習してから買ったらどうか、という事になったのだが。

気の毒だが、2時間かけて母は、何一つ覚えられなかったと言っていいだろう。

母の名誉のために言うと、母は昔はタイプライター、その後はワープロをサクサク使いこなし、70歳を越えるまで翻訳の仕事をしていた。

なので私も母も、もうちょっと何とかなるとタカをくくっていたのだが、ひとつ教えても次を教えると前のことを忘れてしまうのである。

その上うまくいかなかったり異変が起きたりすると「おかしい、私はやっていない」と言い張るのだが、やったのは母以外にいないのである(笑)

そのくせ「行間や文字数の設定はどうやるのか」と私を困らせ、結局、ちゃんと教えられない先生とちゃんと覚えられない生徒は、2時間爆笑していただけであった。

結局母は、パソコンを置いていった。

諦めたわけではない。

これからちょくちょく来て練習する事にしたのだ。

ところで私は母に教えるに当たって、心に決めていたことがある。

すんなりいかないことは予想できていたが、「決してイライラしないこと」である。

思えば私はトロいので、本当に良く人をイラ立たせたものである。

その時の気持ちは本当に情けないし、自分のノータリンは障害レベルなんじゃないかと本気で考えたりもする。

母にだってずいぶん怒られた。

勉強、ピアノの練習に始まり、支度が遅い、話が通じない。

この歳になっても、仕事で、日常生活で、私は色んな場面で人の苛立ちを感じることがある。

本当に情けない。

だから私は小さな仕返しをするのだ。

私は決して苛立ちを人に見せない。

情けない思いをさせない、と。

「おかしいわよ、だってそんなところ触ってな・・・。」

「だ~~か~~ら~~~!!他に誰がいるの!!勝手にならないでしょーー!!」

しかし笑い顔を作るので精一杯である(笑)