酒、遊び、眠り。
誘惑に弱いぽ子だが、人妻となって20年、誘惑はそんな甘っちょろいものばかりではない。
4番目の誘惑。
言葉がないことで辛うじて思いとどまっているが、本当はもう、お互いの気持ちは痛いほど伝わり合っている。
それでいい。
これ以上踏み込んだら、終わってしまう。
夫のアプローチとは違う、まるで挑むようなそのやり方に翻弄される。
恐れを知らない世代のそれは、大いに私を揺さぶるのだ。
そこに行けば私達は始まり、終わる。
分かっていながらその誘惑に抗う術を知らない私だ。
私は夫に隠れて、甘い甘い時間を過ごす。
罪の意識は欲望のスパイスにすらなるのだ。
どうか誰も、彼には言わないで欲しい。
ここには私達の切ない思いを記したかっただけなのだ。
あなたは私達の、愛の証人になるのだ。
私は誘ってはいない。
自分から誘ってはいないのだ。
悪いのは私ではない。
これは言い逃れになるのか。
心の中で、今日も繰り返す。
悪いのは私ではない。
えぅでちゅねんEE:AE5AF
寒い季節になってからというもの、ソファに座るとまるで吸い寄せられるようにすり寄ってくるようになった。
狭い脇の下の隙間にムギュッと強引に入り込み、自分の毛づくろいのついでに私の手を舐めくり、やがて私の腕を枕にして寝てしまうのだ。
こうなるともうアレだ。
私もやがて寝てしまうのである。
言葉がないことで辛うじて思いとどまっているが、本当はもう、お互いの気持ちは痛いほど伝わり合っている。
それでいい。
これ以上踏み込んだら、終わってしまう。
・・・1日が。