私が求人区でみんなと合流した時には、もうすでにクエはとってあった。
待たせてはいけないと思い、「何持っていったらいい??」とすぐに聞いた。
倒すモンスターやクエの内容によって、持ち物を変えなくてはならない時もあるのだ。
「こやし玉とか・・・なんか邪魔できるものを」という返事であった。
どういう事だ??
まず私はこやし玉を知らなかったし、とにかく急いでいたので爆弾の類だけ買ってクエに出たのだが、何か普通でない予感はした。
花火大会であった。
猫の頭にレイアの防具。
そして、「2死するまでモンスターの攻撃はなし」と言われたのだ。
珍しいとは思ったが、私は期間限定などの特別なクエにあまり出ないので、深くは考えなかった。
きっと2死したら、何か状況が変わるのだろう。それとも報酬か。
闘技場に出ると、敵を避けながら味方に手投げ爆弾を投げる。
みんな、早く死んでね。
ところがやがて気づいたが、そんな事をするよりも、自分から敵に突っ込んで行った方が早いじゃないか。
私はドスファンゴの前に立ちはだかり、バサルの噴く炎に突っ込み、爆弾を自ら爆発させた。
みるみる体力ゲージが減っていく。
簡単じゃないか、2死。なんでみんな死なないんだ??
「もう一度確認しますが、本当に死んでもいいんですよね??」
心配になって聞いてみた。
いつも死んで迷惑掛けているのだ。
「おk。」
おk・・、ね。
さようなら。
すぐに力尽きたぽ子である。
しかしなぜみんな、私を笑う??
死んだ事によって、弁当効果が切れた。
そういえば、なんで死ななきゃならないのに弁当なんて作ってきたんだ??
短くなった体力ゲージは私の余命も短くし、2度目はすぐに死んだ。
「モンスター、攻撃開始!!」
ハイッ・・・、ハイッて、体力ゲージ、短くなってるんですけどーーーー!!
武器は何だかわからないが、こういう趣向のクエだ、役には立たないレベルだろう。
手持ちは・・・、爆弾が結構残っていた。
そりゃそうだ、私は敵に突っ込んで自殺したのだ。
爆弾類はほとんど手付かずである。
最終的には打ち上げ爆弾しか残らなかった。
短い体力ゲージでバサルの腹にもぐりこんで設置しなくてはならない。
いくらも当たらなかったが、やがてバサルも倒れた。
ふー、すげー緊張した。
ロビーに戻ると、気になっていた事を聞いてみた。
「なんで2死??」
「面白いからw」
盛り上げるために勝手に考えたルールだったのだ。
私は仲間に爆弾を投げつけて殺し、その人のゲージを下げるべきだったのだ。
そこを2度も自殺で勝手に果てたのである。そりゃ笑うわ。
「今度は回復なしで!」
「全員ボウガン」
彼らはさらに新しい思い付きを言い合って盛り上がっていたが、私は力が抜けて呆然としていた。
ハハハ。
新しい遊び方が生まれたのだ。
まだまだ楽しめる、モンハンである。