こういうほのぼのしたのはあまり好きじゃないのだが、評判がいいようなので借りてみた。
監督:山崎貴
キャスト: 吉岡秀隆、堤真一、小雪、薬師丸ひろ子
昭和33年。
時代はもはや「戦後」を終え、高度経済成長期に突入していた。
少年・一平の家にもテレビがもうすぐやってくる。
そして青森から、一平の父が経営する「鈴木オート」にも、夢を膨らませて六子が住み込みで働きにやってくる。
向かいには作家を目指す茶川竜之介が細々と駄菓子屋を経営していた。
その日もまた「落選」の知らせを見て、彼は行きつけの居酒屋で深酒をしていたが、そこで店主ヒロミから思いも寄らぬ頼みごとを受けてしまう。
朝、目が覚めて、事の大きさに後悔をした茶川。
そこには鈴木オートの一平と同じぐらいの年頃の子供が小さくなって佇んでいた・・・。
私はこの時代にはまだ生まれていなかったが、日本人の血だろうか、どこか懐かしい気持ちがずっとしていた。
心地の良い懐かしさだ。
テレビが来たと言ってはご近所が手土産を持って集まってくる。
子供達に悪魔と恐れられる医者は、風邪でも腹痛でも往診に来てくれる。
焼き鳥を片手にほろ酔い加減で夜道を歩く・・・。
どの情景も今は失われた「古き良き時代」である。
話がほのぼのとして刺激不足の部分を、そんな情景が充分に補っている。
この話はこの時代だからこそ、映えるのだ。
みんな純粋で、一途である。
そんなものも今の日本人は失ってしまったのだろうか。
物語とは別に、そんな事を問われているような気がした。
そして子供も含め、キャストが凄く良かった。
特に吉岡秀隆 は最高のハマり役だった。
彼じゃなかったら、最後の涙はなかったかもしれない。
ぽ子のオススメ度 ★★★★☆
ダンナのオススメ度 ★★★★★ 素朴さが良かった
ぶー子のオススメ度 ★★★★☆ 多方面から面白かった