人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

シンドラーのリスト

「感動した」という言葉では語りつくせない。

悲しくやるせない気持ちが残る。

           

  監督: スティーヴン・スピルバーグ

  キャスト:リーアム・ニーソン、ベン・キングズレー

第二次世界大戦下のポーランド。

そこではナチスドイツの政策によって、ユダヤ人が迫害されていた。

彼らは家を追われ、ゲットーと呼ばれる地区に集められて厳しい生活を強いられていたが、そんな時、ドイツ人企業家・シンドラーが戦争を利用して新しい商売を始めようとこの地にやってくる。

彼は安い賃金でユダヤ人を雇い、兵士が必要とする鍋や飯ごうを作る工場を作った。

仕事さえ奪われ生活する手段をなくした彼らはシンドラーに感謝し、次第にシンドラーの工場は天国だという噂が流れ始める。

しかしドイツ軍のユダヤ人への迫害は日ごとに酷くなり、ついにアウシュビッツ行きが迫ってきた。

シンドラーはせめて従業員とその家族だけでも守ろうと力を尽くす・・・。

これはシンドラーの人となりを描いたものであると同時に、ホロコーストのドキュメントでもある。

DVDのおまけに生き残った人の証言があったが、かなり細かい部分まで再現されているようだ。

ナチスドイツ、気違いである。狂っている。

私は歴史的にその事実を知ってはいたが、映像となっているだけでそれは恐ろしく忠実に再現された。

彼らはこの世の地獄には堕ちなかったかもしれないが、死んでから地獄に堕ちるであろう。

そうとでも思わないとやりきれない。

一方、同じドイツのナチス党員でもあるオスカー・シンドラーはヒーローとして歴史に残ったが、軍がユダヤ人の大量虐殺をしているその時、彼は「このバッジを売ればあと二人助けられたのに、自分には努力が足らなかった」と泣き崩れるのだ。

私たちはこの映画の感想を語る言葉を持たなかった。

シンドラーの偉業は歴史に残ったが、ナチスの残虐な行為もまた然り。

600万の犠牲者の上に、ハッピーエンドという言葉はない。

余談だが、このヒーローは酒好き、女好きで闇取引もワイロも厭わないが、底抜けに明るい人物だったそうだ。

ただの正義漢じゃなかったあたりがまた面白い。

ところで4時間余りの長編作品だが、劇場で公開されたときはぶっ通しで上映したのだろうか??

我が家では2日に分けて観たが。

ぽ子のオススメ度 ★★★★★

ダンナのオススメ度 ★★★★★ シンドラー、神!!

ぶー子のオススメ度 ★★★★★ 深い。

うぉっ、パーフェクト!!