人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

そりゃ笑顔にこしたことはないが

朝ご飯、チキンラーメンのカレーやきそば。

昼、カップの久留米ラーメン。

夜、品川のつけ麺。

嬉しいかと言ったら、そうでもないので。念のため。

「おはようございます・・・。」

どうした?

上司アンガの声が死んでいる。

「具合でも悪いの?」

「いえ・・・、そういう訳じゃ・・・。」

「二日酔いか(笑)」冗談のつもりが、

「ハイ・・・、そんなに飲んでないんですけどね・・・。」と返って来た。

「アンガさん・・・。」

左隣のグッティ氏の声もヘロヘロだ。

一体どんな飲み方をしたのだ。

その後、課長の「家帰ったらゲロ吐いた。」という声も聞こえてきた。

昨日は木曜日である。

しかし、給料日であった事実が勝ったのだろうか。

ぽ子は飲まなかったので二日酔いはなかったが、相変わらず寝不足である。

もう、標準が寝不足であり、良く寝れた日などはラッキーデーなのだ。

ダンナなど毎日がラッキーデーで羨ましい限りだが、布団に入るのが私より圧倒的に遅いので、彼は彼なりに寝不足している。

早く布団に入ればいいだけなのに、妬ましい限りである。

こんな状態なので、座ると途端に眠くなる。

今日は歯医者の日なので朝から出勤だったが、11時頃から目玉があっちこっちに勝手にグルングルン回り出すようになり、大変な思いをした。

昼に日清の「行列のできる店のラーメン・特濃久留米・釜炊き白濁トロ豚骨」をスープまで飲み干してしまうと、さらに眠くなる。

午後からの仕事は立ち仕事で救われたが、3時に家に帰ったから、ソファに座った途端に寝てしまった。10分。10分(泣)

西荻から歯医者に行く途中にある花屋で、花束を買った。

今日はエルの兄弟の元気・勇気の命日である。

墓前の花は、1年通してなので安い小さなものばかり買っていたが、今日ぐらいは少しいいものを買ってやろう。

しかし最初に目についた真っ赤な花の小さな花束は、390円である。

いつもよりは高いが、これでは特別感がない。

しかしその赤がとても綺麗だったのだ。

なのでつい、買ってしまった。

ところがその2軒ほど先にある花屋の店先に、とてもきれいなひまわりの花束を売っていた。

何となく元気勇気のイメージはひまわりなのだ。

なので、ここでも買ってしまった、500円。

無愛想なオヤジだった。

さっきの店では「お持ち帰りにお時間かかりますか?」と聞いてくれ、花の切り口にぬれたティッシュを巻いてくれたりしたが、もちろんそんな事もしてくれず、無造作に白い紙でくるんで渡された。

クソッ。

私は「無愛想」という種類の人間が、心底嫌いである。

これがサービス業である店員だったりすると、かなりムナクソ悪い思いをする。

仕事をしろ、仕事を。笑え。声を出せ。

歯医者に着くと、かなり待たされた。

なので今回も雑誌のスペイン特集をじっくり読んだのだが、もう本当に、スペイン決定である。

一緒にマガジンラックに入っていたタヒチの本も見たが、ガウチ!!違うのだ。

私が求めていたのはスペインだったのだ。

タヒチの青い海も、水上コテージも、全く私の胸を揺さぶらなかった。

私はスペインに行く。

月に3千円か5千円貯金する。

スペイン語の勉強をする。

いつか絶対に行ってみせる。

ところで「CREA Traveller」のその特集は、セレブな休日であり、高級ホテルや世界で一番予約の取れないレストランなどが載っていた。

私はそれら全てをクリアしたい。

何年後になることか。

ダンナはそれまでに熱が冷めると確信しているようだが。

だったらあなたの金で早いところ連れて行ってもらいたいですがね。

家に着くとお香を焚き、子猫用のミルクを少量作り、テーブルに置いた。

買ってきた花束を花瓶に移したが、最初に赤い花を買ったオシャレな店の方はスカスカのショボショボで、無愛想なオヤジの方がゴージャスなものだった。

値段も違うが、それにしても、という感じだ。

訂正。

愛想ばかり良くて肝心な仕事ができてない人間よりも、無愛想でもちゃんとした仕事をする人間の方がいい。