晴れた。
ここんとこの休日の天気予報のハズレっぷりは酷い。
朝になってバタバタと準備して、ウォーキングに向かう。
今日の最終目的地はここだ。
まずは新橋でカレーを食べ、ダンナの会社の近くの愛宕神社に行く。
ダンナは昼休みにここの階段を上るらしいが、見ただけでクラッとした。
食後である。
私は女坂を選んだが、それでも相当キツかった。
子供坂はないのか。
私よりもずっと女らしく写っているこの人物は、男性であった。
途中で何度も止まって息を整え、やっと着いた頃には食ったカレーを吐きそうだった。
なぜ神社はいつも高いところにあるのだ。
ここはもう何度も来ている。
私がいつも楽しみにしている事のひとつに、「コイのエサやり」がある。
ここには池があり、たくさんのコイが住んでいる。
社務所にちゃんとエサも売っており、私はここでエサを買い、コイにあげるのだ。
すごい数のコイである。
それ故エサの争奪戦も激しい。
しかし今回エサをあげたくなったのは、このコイたちではなかった。
ダンナから聞いてはいたが、カメが1匹いたのだ。
きれいに撮れないのが残念だ。
私が使っているカメラは実は携帯のカメラで、「こうかく」だというのだ。
近くても遠く写ってしまう。
どんな字で書くのか??
このカメ、2、30cmほどのカメである。
ずっと鼻先を水面から出して、プカプカと泳いでいた。
しかし平べったい甲羅に対して小さな手足。
水面が揺れるたびに、カメも大きく揺れ、なかなか先に進めない。
不器用そうにヨタヨタとただ、水面を漂っていた。
ぽ子はこのカメがすっかりかわいくなってしまい、何としてもエサをあげたくなった。
しかし、コイたちは大きな体で素早く動けるので、サッと横から取ってしまう。
こうなるとますますカメが哀れで、ますますカメに食べて欲しくなる。
しかしエサは直径1cm程の軽いものであり、投げてもなかなか思うようなところに行かないのである。
カメから離れて落ちてしまえば、それだけコイにチャンスができてしまう。
カメはエサに気付くと一生懸命にヨロヨロそこに向かうのだが、目の前でコイに奪われてしまうのだ。
それだけならまだいいが、時に大量のコイが押し寄せ、カメは左右に揺れながら沈んでしまう。
カメ~、カメ~~(泣)
こんなにカメを愛しいと思った事は、これまでにない。
なぜこんなに平べったく生まれてしまったのか、カメよ。
このお尻と後足のマヌケなポーズに、彼の不器用さがにじみ出ているだろう。
プカプカプカプカと水の揺れに弄ばれながら、カメはマイペースでエサを追っていた。
すっかり癒されたが、すっかり悲しい気持ちになって次の目的地、最終目的地に向かう。
つまりここだ。
しかし展望台への券を買う長い列を見て、すっかり萎えてしまった。
もうお金を払わずに行けるところだけ行こう。
そこで行った2階のお土産店フロアは、ある意味ショッキングであった。
これまでこれほど購買意欲をそそらなかった店はない。
2、30年前で時間が止まっている。
東京タワーのキーホルダー、それが進化してストラップ。
大小さまざまの東京タワーの置物、ちょうちん、Tシャツ。
湯飲みに絵ハガキ。
外国人もチラホラいたが、恥ずかしい、これは現代の日本ではない。
お台場に行ってくれ、渋谷に、六本木に。
この時点で歩数計は1万を超えていた。
疲れた。
コーヒーを飲んで帰路に就くが、この後100均と、中古ゲームソフト屋と、近所のスーパーに寄って帰ったのであった。
疲れた。
ダンナと娘ぶー子は「世にも奇妙な物語」を見ているが、ぽ子はこれに加われるだろうか。