我が家で一番地位の低いジャンルである。恋愛モノ。
他にアクションだとかミステリーだとかの要素があれば話は別だが、純粋な恋愛だけの物語に魅力を感じないのだ。
ではなぜ借りたのか??
至極簡単な理由である。
ぜひ見て欲しいと勧められたからである。
監督:行定 勲
キャスト:大沢たかお、柴咲コウ
長澤まさみ、森山未來
彼女はかなりの映画好きで、ひとりでも映画館に行くことも良くある。
これまでも色々良い作品を教えてもらったが、正直、これだけは気が進まなかった。
しかしこうしてレビューを書くようになり、本当にそんなに感動するのか確かめてその結果をここに載せたくなったのだ。
しかし彼女には申し訳ないが、辛口の感想を書かなくてはならない結果となった。
まぁ食べ物と同じで、人それぞれである。
これまでも感じ方の違いを楽しくぶつけ合ってきたつもりだ。
どうか、気を悪くしないでいただけたらと思う。
高校生の純愛物語だ。
彼女の方が白血病になってしまう。
「世界の中心に連れて行く。」
病床の彼女に彼は約束する。
病院を抜け出してパスポートの写真を撮り、ある日、2人は空港へ向かった・・・。
なかなか物語りに入り込めない。
展開が遅いので気持ちを持て余してしまい、「もう本来ならこの辺でみんな入り込んでるところなのでしょうか??」と皆に聞いた頃には、ダンナは片手で猫をじゃらして遊んでいて、娘ぶー子はスネ毛を抜いていた。
現在と過去とが交差し、少しずつ色んな事が明らかになっていくのだが、分かるまでの過程が意味のわからない事が多く、消化不良のままストーリーが進んでいく。
唯一、写真屋でふたり、記念に写真を撮ってもらうシーンだけ、グッときて泣けた。
彼が胸が一杯になってトイレにかけこんだ時に、一瞬見せた涙を堪えた顔が切なかった。
しかし、雨の中で柴咲コウが泣いている顔が、森進一のモノマネしてる人の顔にそっくりで爆笑してしまうし、
白血病になった事を彼女から聞かされた時、「俺のせいだ!!」と彼が言うと、間髪入れずにブーッとぶー子が屁をこいた。
すみません、そんな感じで、感情移入できなかったのだ。
だいたい、恋愛モノに死なんて、ズルである。
泣きなさいと言わんばかりだ。
ついでに言うと、長沢まさみは我が家では嫌われ者である。
ドラマ「ラストフレンズ」でもぶー子と散々悪態をついたが、ああいう弱そうで実は自分に自信があるタイプが鼻持ちならないのだ。
FFのユウナ、リノアもしかり。
作り物のドラマである。
美しい純愛だが、私に言わせればニセモノだ。
ちゃんと感情移入できれば相当に泣けるだろうが、スプラッターだアクションだと刺激の強いものばかり観ていると、こういう情緒に訴えてくるものでは何も感じなくなってしまうのかもしれない。
そういう意味では、原因はこちらにあるのかもしれないが。
ぽ子はこの映画を観るにはもう、汚れきってしまったのだ。
山崎努演じる「しげじい」がかなりいい味だしていた。
彼の目線での写真屋の物語だったら、もっと入り込めたかも。
ぽ子のオススメ度 ★☆☆☆☆
ダンナのオススメ度 ★★★☆☆ 「話が良い」
ぶー子のオススメ度 ★☆☆☆☆ 「ありがち、退屈」