人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

Walk This Way

昨日飛んでしまった記事を、もう一度載せなくてはならない。

別にそんな義務もないが、こっちも意地だ。

失くしてしまったものというものは、それゆえにその存在価値が高く心に残ってしまうのだ。

ニセモノになってしまうが、その「価値ある記事」に昇格された昨日の話を、もう一度再現してみる事にする。

先に言うが、別に内容は従来通り、大した話ではない。

新宿だ。

昨日は新宿に出たが、いつもとは逆の出口に向かい、逆の方向へ足を向ける。

コリアンタウンという程の規模ではないが、アジア情緒溢れる大久保の町を散策することにしたのだ。

西武新宿駅の地味な方の階段を下りていると、「南大門市場」と書かれた大きなレジ袋を抱えたおばさんとすれ違う。

「私達もああなるのかねぇ(笑)」

ふたりで笑い飛ばす。

1軒目に入った韓国系のスーパーで、すでに「ああなって」いた。

もう散策でもウォーキングでもない。買い出しだ。

次に目に入って来たのは、韓流スター専門店だった。

これは娘ぶー子に嫌がらせで何か買ってやろうと思いつき、店内に入った。

中は見事におばさまばかりである。

「おばさま」って、外から見たら見事に私も馴染んでいるのかもしれないが、だったらなお恐ろしい場所である。

ハングル文字のストラップが並んでいた。

どうやらスターの名前らしいが、上に日本語で書かれた紙がないと、何と書いてあるのかなどさっぱりわからない。

「リュ・シウォン」、「クウォン・サンウ」などのストラップの中からひとつ手に取り、これを「韓国で流行っている幸運のお守り」とでも言ってぶー子の携帯につけさせたら、さぞ面白いだろうと思いついた。

しかし値段を見ると、ふざけて買うにはあまりにも高いので断念した。

そう、全体的に値段が高い。

客の年齢層が高いからか。

この店も20年も経てば客層は老人ばかりになり、値段も年金生活の小遣いから気持ち良く出せる値段になるのだろうか。

それまでは待てぬ。

それにしてもオバハン連と言うのは気が利かないというか、自分の事しか見えてないというか、店内、歩きにくいことこの上なかった。

店を出ると「ホットク」という甘くないホットケーキのようなものを食べながら、歩き出す。

一応ウォーキングガイドを見ながら歩いていたが、これはルートは載っているが、道のどっち側を歩くといいかとまでは書かれていない。

「あ!ペットショップだ!!」

向かい側の歩道沿いに、無料動物園を発見。

戻って横断歩道を渡って、入ってみる。

一見時代遅れのペットショップだが、中は凄かった。

普通に子犬、子猫をカワイイカワイイと見ていたが、そんなのはまだ序の口であった。

子豚、小猿(コモンマーモセットと書いてあった)、子アヒル。

もう、ぽ子の人相変わってしまいそうなぐらい、かわいい。

うさぎ、ねずみ系も珍しい種類がいた。もう天使だ、天使。

ヤマネ、モモンガ、リス(涙)

もう名前も覚えられなうような珍しいヤツ。

コウモリですらかわいかった。

小鳥もたくさんいた。

カゴから出している小さなオウム。

お喋りする九官鳥。

色の綺麗な何万円もする小鳥はほんっとうにかわいくて、本気で欲しい!!と思ってしまった。

爬虫類コーナーには用はないかと思っていたが、いやぁ、すっかりテンション上がっていて、カメレオンもイグアナもかわいくなってしまった。

プカプカと水中に浮いている大きな石もどきにつかまってるミドリガメもキャワユイ♪

ヘビは紐ほど細くて小さいのが可愛いかったが、同居している昆虫がどうやらエサなのではと気付いた時、私とは一緒に住めない事を悟った。

素晴らしい動物園であった。

お金を払って見てもいいぐらいだ。

店内には店の犬らしき大きな何とかレトリバーが2匹、ウロウロしていた。

勇気を出してその子達を撫でてから出口に向かうと、洋服を着た子豚が柵に入っていた。

耳をそばだてると、その子は時々つぶやくように「ブ」「ブ」と言っていたので爆笑した。

いや~、この日のメインであった。

このウォーキングコースは韓国スーパーに寄ろうが焼き肉食おうが、断然「カワイイ!!動物ウォッチング!!」コースである。

最終目的地の「新宿百人町屋台村」着いたが、一番楽しみにしていたこのエスニック系多国籍屋台村は、一番私達をガッカリさせた。

私は初めて「屋台村」というところに来たが、全く想像と違ったのだ。

確かに、数軒の違う国の店が入っていて、それらどこからでも自由に注文できるあたりはいいのだが、全く普通のレストランのようなテーブルに、普通に注文をとりに来る。

屋台村というより、単なる規模の大きなレストランである。

そして「これ食べて帰ろう」というセリフを引き出した最大の原因は、「値段が高いこと」であった。

ひどく高い訳ではないのだが、こちらは居酒屋的に軽いものをジャンジャン頼んでダラダラ居座るつもりで、帰り道の心配までしていたのだ。

結局ナシゴレン一皿にビール二本で、店を後にした。

ビールの配分が多いのは私がガンガン飲んだのではなく、なかなかナシゴレンが来なかったからである。

「ガンガン」は家に持ち越すことにしたのだから。

帰り道の途中で何かうまそうな物を買って帰ろう、と来た道をそのまま戻る事にした。

しばらく歩いていると、行きにはなかった機動隊の大きな車両が、3台ほど並んで停まっていた。

警官の数も多い。

何事??と先を見ると、音楽にマイクの叫び声。

何かがこっちに迫ってくる。

祭りか?

デモであった。

マイクの声は「君達の行為は、非常に回りに迷惑をかけている!!今すぐやめなさい!!」という機動隊の声であった。

エアロスミスの「Walk This Way」を爆音で流し、彼らはこぶしを振り上げ、頭を振る。

ぶっちゃけぽ子は、感動してしまった。

何なんだ、この熱いものは。

パシパシと写メのシャッターを切りながら、何の根拠もなく「そうだそうだ!!」と共感していた。

「残業代を払え~~~!!」

「保険証をよこせ~~~!!」

「生きさせろ~~~!!」

トラックに張り出された幕には、フリーターがどうとか書いてあったような。

ところが。

「医療費をタダにしろ~~~!!」

「学費をタダにしろ~~~!!」

「携帯を止めるな~~~!」

「家賃をタダにしろ~~~!!」

「安心してひきこもらせろ~~~!!」

はぁ?である。

かなり大きな規模なデモだったが、彼らはまず社会の仕組みを勉強した方が良いのではないか。

家に帰ったら、買い出したエスニックフーズで乾杯だ。

「グレート・インディア」のカレーが、ムチャクチャうまかった。

・・・・・・というような記事が、投稿直前の見直しで、まっさらに消えてしまったのだ。

幸い昨日の段階では結構酔っていたので、今回の方がいい出来だと思う事ができた。

しかし2時間もかかってしまったので、結局酔った。

今日はあと4つ記事を入れる予定だが、頑張れるだろうか。