久しぶりに、心配で発狂しそうである。
予防接種のついでに、おしっこの検査とハゲを診てもらいに、病院へ行った。
予防接種はハガキが来た。
ハゲは舐めハゲ。
おしっこは膀胱炎かもと。
エルのトイレ使用率の低さは何度も記事にしたが、やっと、やっと私もここに思い当たったのだ。
膀胱炎になったミは良くトイレの失敗をしたし、そういえばエルも頻尿といえば頻尿だ。
ずっとそうだったし子供だからと思っていたので、気がつかなかった。
朝イチで行ったからか、病院は結構空いていた。
この病院は先生がたくさんいるので、指名する事もできる。
私達たち以外の人は指名していたが、実は私は指名をした事がない。
したい気持ちはやまやまなのだが、何だか指名しなかった先生に失礼な気がして、ましてやこれまで診てくれたことのある先生だったら、嫌な気持ちになるだろうなぁと思うとできなかったのだ。
でも、信頼関係のない先生の言葉は、すんなり聞けないものもある。
できればエルの入院してた頃を良く知っていて、あの頃コミュニケーションのあった先生が良かったなぁ。
さて。
結果は、
ストルバイト。
またもストルバイトである。
ラ、ミに続き、エルまでも、おしっこに結晶があるというのだ。
何でなんだろう??
我が家のどこかにストルバイトを作る要因があるのか??
そういう事で、どうやらエルも膀胱炎だ。
一生療養食決定だ。
かわいそうに、もう晩ご飯のキッシングおすそわけ、つまり口移しの儀式はできなくなる。
トイレがちゃんとできた時のごほうびのカニカマも、もうナシだ。
「細菌+2」については、膀胱炎とカブッてるので単体での判断はまだ難しいとのこと。
抗生物質をもらって様子をみる。
ハゲについては、「一緒に寝ると興奮して舐める」という事が原因になっているなら、まずその原因を取り除くこと。
それでも治らない場合は皮膚病の疑いであるとのことだ。
一緒に寝るなと!?
この時は理論的にはごもっともと、ハイハイ言って帰ってきたが、この言葉の重みが今重くのしかかっている。
エルを一人で寝かすなんて、できる訳ないじゃないか。
今まで、入院してた時期と酔っ払って忘れてた1日を除いて、毎日誰かしら一緒に寝ていたのだ。
とにかくストルバイトをなくすエサに変える事、薬を飲ませる事、舐める原因を取り除く事、そして1週間後に来る事となった。
予防接種は先送りだ。
ストルバイトには驚いたが、まだ想定内であった。
この後のエルが、私を奈落の底へ叩き落すのである。
まず、帰りの車でどえらい鳴いて手を噛まれた。
まぁストレスがあったんだろうと思うが、これまでこんな事は一度もなかった。
そもそもエルはほとんど鳴かないのだ。
それをしゃがれた声で鳴き続けられたので、さすがに「どうした?」という気持ちになる。
そのまま家に着いても鳴き続けているので、今エルのお気に入りの、「ベッドで添い寝」に誘った。
案の定大喜びでついて来たが、問題がある。
だから、ベッドで添い寝をすると、興奮して体を舐めるのだ。
舐めハゲが悪化してしまう。
もう一緒に寝るなと言われたばかりである。
しかし今は、「病院でストレス」という、イレギュラーな事態なのだ。
私は寝ないでエルの腕を庇えばいいのだ。
こんなに鳴いて、ほらほらエル、お布団においで。
聞き分けのない姑状態である。
やはりエルは布団の中で興奮してゴロゴロ喉を鳴らしている。
まぁストレスよりはいいだろう。
私は腕を舐めたがるエルを、私の腕に誘導して過ごした。
そのうちやっと落ち着いた。
だから私達は買い物に出たのだが、帰ってきたら、またやり直しである。
エルは鳴く。
異常なほど鳴く。
そばにいると手を舐めてみたりするが、ウロウロ落ち着かない。
ちょっとでも離れようとすると、もの凄く鳴く。
どうしたんだろう(泣)
ハゲた腕もまだ舐めるので、何かでガードしようと考えた。
まずは包帯を巻こうとしたが、巻かせない。
無理矢理巻こうと頑張ったが、暴れるので結局ずれてしまう。
次に、軍手の中指を切って、エルの腕にはめようとしたが、細すぎた。
前にネットオークションで買った大量の犬用の服も、長袖はなかった。
その代わり、靴下が入っていた。
もちろん靴下じゃ丈が足りないが、つま先を切って筒状にして、サポーターのようにハゲた部分に当てればいいかも。
これは、確かに簡単に装着できたが、嫌がって手を振るので取れてしまった。
どうしよう(泣)
このままじゃ今夜一人で寝かすか、腕をもっと舐めて悪化させるかだ。
「洋服の袖に、それくっつけちゃえばいいじゃん。」
娘ぶー子が提案した。
今ある犬用の半袖の服の袖に、さっきつま先を切った靴下を縫い付けると。
縫うのか。
裁縫は苦手だ。
最後にやったのは、やはりエルの入院中に、手を入れられる酸素室を作った時だ。
もはや私が針と糸を持つのは、家族の危機しかないようだ。
結果は上々、腕を舐めるのは諦めたが、しかしまた大鳴きだ。
離れると鳴く。
こう言うと「自分で言うなよ」と突っ込まれそうだが、事実をそのまま書くと、どうやら私に反応している。
私に向かって何かを訴えるように鳴き続けるのだ。
手を出してやると甘えるようにガジガジ咬むが、その合間にも鳴いて何かを訴える。
どうしたんだエル(泣)
とうとう我慢できずに、西川口の先生に電話した。
膀胱炎の症状が辛くてストレスになることはあるらしい。
薬が出てるなら、それが効けば納まってくるだろうから。
まだ様子は見れるだろう。
心配ならいつでも連れてきて。
そんな感じだった。
しかしその後のエルも鳴きっ放しで、もう明日病院だ、と言う気持ちだ。
あまりに落ち着かないので、禁断のペットボトルを出した。
DAKARAはもうなかったから、空のスポーツドリンクのを。
彼女は喜んで食いつき、キャットタワーの1階の小さな個室に持って行き、しばらく大人しく一緒にこもっていた。
それに飽きるとまた鳴き出したので、今度はお気に入りのタオルをその個室に入れてあげた。
やはりしばらくは落ち着いてこもっていたが、そのうちまた出てきて鳴き出した。
どうも私なのだ。
私は家に帰ってからずっとパソコンに張り付いているが、横に来て、膝に手を乗せて立ち上がり、鳴くのだ。
もう「かわいい」などという段階ではない。
どうしたんだと、心配で仕方がない。
その都度、思う存分手を咬ませていたが、ある事に気がついた。
エルは私の手を咬むだけでなく、咬むとグイグイ引っ張っているのだ。
もしかして、どこかに誘っているのか??
私は手の力を抜いてエルに任せた。
エルはズンズン進む。
私は力を抜いたまま、エルについて行く。
エルはあたかも軽い獲物をくわえて行くように進んで行く。
エルの連れて行った先は、先ほどのペットボトルとお気に入りの布のある、キャットタワーの1階の小さな個室だ。
そこに私の手をエルがくわえたまま入ると、やっと口から離してくれた。
私は片手をキャットタワーに突っ込んだまま、途方に暮れてしまった。
エルは満足したようでやっと鳴きやみ、丸くなって寝る準備だ。
エルは大事だ。
大切な家族だ。
しかしだよ、このままどうなる??
私はゆっくり手を引き抜いたが、すぐに気付き、また鳴いて追ってきた。
明日近所のかかりつけか、あさって西川口の神様のところか。
悩んでいる。