「晩ご飯、食べてってもらっちゃダメ?」
娘ぶー子からメールが来たのはもう夜の9時で、カレシが部屋に来ていた。
今から?!無理!!
・・・でもないかもね。
実はぶー子の部屋があまりにも散らかっていて頭を抱えていたのだが、片付けろと言っただけでは全く効果がない。
その気持ちは私には良くわかる。
このうるさい小言をほんのちょっと我慢すれば、部屋を片付ける労力は必要ないのだ。
そして時間はマンガを読むことに充てられる。
・・たりめーだ、どっちがいいかは一目瞭然。
さすが私の娘、部屋の「小屋化」など、全く屁でもない。
しかし、ぶー子もいずれ分かる日が来る。
親はこれが我慢ならないのだ。
何と言ったら素直に片付けるだろう??
昔の私に問うてみる。
まるで思い当たらない。さすが娘時代のぽ子である。
それでこそ私だ。
・・・とここで考えは終わっていたのだが、これはチャンスだ。
モラルや常識を説いても無駄なのだ。
だったら「交換条件」、取り引きといこうじゃないか。
私はすぐには条件を出さずに、「いいよ~♪でももう時間が遅いから、食べたらすぐ帰るんだよ。」と、メールを送り返した。
しばらくしてご飯を取りに来たぶー子に、「じゃあ部屋の洋服だけでいいから、今日中に片付けてね。」と言い渡す。
彼への晩ご飯は、もう皿に盛られているのだ。ウンと言うしかない。
ギリギリ詐欺まがいである。
しかし「洋服だけでいい」と、私も譲歩しているのだ。
ここがポイントで、やればできる範囲なので、仕方なくぶー子はウンと言う。
先日は仕事から帰って家に入った途端に、機嫌のいいぶー子が出迎えたので、そのチャンスも逃さなかった。
「で、どうするの?どっちがやるの??」と、肝心な部分をぼかし、間髪入れずに詰め寄った結果、ぶー子は訳も分からず洗濯物を取り入れる事となった。
めざせぶー子マスター!!
家族よ、ひとつになるのだ。
ところで、おかずが少なかったから、まだまだ残っていた恐怖のチキンクネルも出したが、後になって本気で彼の腹が心配になって来た。
彼には私らのような免疫はあるのか、考えるべきだった。
しくった。←ぶー子風に。
今朝も眠かったが、みんな出掛けるとまずはゲームだ。
相変わらず戦闘機に乗っているが、今日のミッションは、簡単なくせに与えられた時間が足りなかった。
つまりタイムアップでゲームオーバーである。
時間不足と言っても、30分だ。
あぁ30分もかけて無駄を作ってしまった。
もうやる気ナシ、家事なんてあぼ~んだ。
しかし、買い物には行かなくてはならない。
買い物なら昨日の仕事帰りに行っているが、売り切れて買えなかったものがあったのだ。
これがないと晩ご飯の支度ができない。
ついでに何かないかな?
スーパーの広告を広げてみる。
朝の10時からの特売に間に合うね。
広告には「モーニングショック!!」と書いてある。凄いネーミングだ。
今日のショックは、トマト88円。
これなら昨日のヨークマートのタマネギ、人参、ジャガイモ、各1個10円の方がショックだが、トマトも欲しいから買ってやろう。
グラタンとポトフを作った。
こうして、夜、仕事の後の晩ご飯の支度が簡単で済むのだ。
ではグラタン焼きながら、30分ミッションに再挑戦だ。
できる!!今ならできる気がする!!←洗脳中。
ガルム1、出撃~~!!