人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

モーニングショック

「晩ご飯、食べてってもらっちゃダメ?」

娘ぶー子からメールが来たのはもう夜の9時で、カレシが部屋に来ていた。

今から?!無理!!

・・・でもないかもね。

実はぶー子の部屋があまりにも散らかっていて頭を抱えていたのだが、片付けろと言っただけでは全く効果がない。

その気持ちは私には良くわかる。

このうるさい小言をほんのちょっと我慢すれば、部屋を片付ける労力は必要ないのだ。

そして時間はマンガを読むことに充てられる。

・・たりめーだ、どっちがいいかは一目瞭然。

さすが私の娘、部屋の「小屋化」など、全く屁でもない。

しかし、ぶー子もいずれ分かる日が来る。

親はこれが我慢ならないのだ。

何と言ったら素直に片付けるだろう??

昔の私に問うてみる。

まるで思い当たらない。さすが娘時代のぽ子である。

それでこそ私だ。

・・・とここで考えは終わっていたのだが、これはチャンスだ。

モラルや常識を説いても無駄なのだ。

だったら「交換条件」、取り引きといこうじゃないか。

私はすぐには条件を出さずに、「いいよ~♪でももう時間が遅いから、食べたらすぐ帰るんだよ。」と、メールを送り返した。

しばらくしてご飯を取りに来たぶー子に、「じゃあ部屋の洋服だけでいいから、今日中に片付けてね。」と言い渡す。

彼への晩ご飯は、もう皿に盛られているのだ。ウンと言うしかない。

ギリギリ詐欺まがいである。

しかし「洋服だけでいい」と、私も譲歩しているのだ。

ここがポイントで、やればできる範囲なので、仕方なくぶー子はウンと言う。

先日は仕事から帰って家に入った途端に、機嫌のいいぶー子が出迎えたので、そのチャンスも逃さなかった。

「で、どうするの?どっちがやるの??」と、肝心な部分をぼかし、間髪入れずに詰め寄った結果、ぶー子は訳も分からず洗濯物を取り入れる事となった。

めざせぶー子マスター!!

家族よ、ひとつになるのだ。

ところで、おかずが少なかったから、まだまだ残っていた恐怖のチキンクネルも出したが、後になって本気で彼の腹が心配になって来た。

彼には私らのような免疫はあるのか、考えるべきだった。

しくった。←ぶー子風に。

今朝も眠かったが、みんな出掛けるとまずはゲームだ。

相変わらず戦闘機に乗っているが、今日のミッションは、簡単なくせに与えられた時間が足りなかった。

つまりタイムアップでゲームオーバーである。

時間不足と言っても、30分だ。

あぁ30分もかけて無駄を作ってしまった。

もうやる気ナシ、家事なんてあぼ~んだ。

しかし、買い物には行かなくてはならない。

買い物なら昨日の仕事帰りに行っているが、売り切れて買えなかったものがあったのだ。

これがないと晩ご飯の支度ができない。

ついでに何かないかな?

スーパーの広告を広げてみる。

朝の10時からの特売に間に合うね。

広告には「モーニングショック!!」と書いてある。凄いネーミングだ。

今日のショックは、トマト88円。

これなら昨日のヨークマートのタマネギ、人参、ジャガイモ、各1個10円の方がショックだが、トマトも欲しいから買ってやろう。

グラタンとポトフを作った。

こうして、夜、仕事の後の晩ご飯の支度が簡単で済むのだ。

ではグラタン焼きながら、30分ミッションに再挑戦だ。

できる!!今ならできる気がする!!←洗脳中。

ガルム1、出撃~~!!