人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

正気っすか??

ダリ、あんた、大丈夫っすか??

 

相変わらず寝る前にダリの本を読んでいるが、このままでは頭がおかしくなってしまいそうだ。 いや、おかしいのはダリの方だ。 頭ん中、どうなっちゃってんのよ?

そのイカレぶりは彼の描く絵にも表れているが、「不思議な絵を描くなぁ。」と軽い気持ちでダリの世界の扉を開いてしまったのだ。 そこは精神錯乱の世界であった。

突然、「その祠とねじ巻きの特攻隊を目玉焼きジャガードの会」に放り込まれたら、こんな気分になるだろう。

人間生活に付きまとう恒常的な悲劇、それはファッションである。 それゆえ、私はマダム・シャネルやマダム・スキャパレリと喜んで共同で仕事をした。 私は、服を着る想念、変装する想念が、人生の一番最初に経験するという意味であらゆるトラウマの中でもっとも強い「誕生のトラウマ」によって引き起こされると考える。 ファッションはまた歴史の恒常的悲劇であり、過去を誇示しながら行進するマネキンたちは、戦争の接近を予告する死の天使なのである。 ・・・・・・。

わかる人にはわかるのだろうか?? 実は私と子供だけがわからないのか??

翻訳も悪いのだろうが(翻訳者も理解していないのだろうかと疑いたくなる)、常にこんな感じなので、ちょっと読んでも意味が分からず先に進めない。 私の目は左右を行ったり来たりを繰り返す。

しまいには理解することを諦めて、思考を止めて目だけが先に進むことになるのだが、まぁ絵のほうは理屈がないだけまだいい。 しかしこれもまた、到底理解のできるものではない。 言葉も絵も、「どうして?」と考え出すと先に進めないのであった。

そんな彼の絵に、ちょっとしたブームがある事に気がついた。 ぐにゃぐにゃブーム。

 

支えブーム。

 

 

引き出しブーム。

彼なりに意味があるようだが、私にはわからない。 しかし、わからないから実は惹かれているのである。

理解しようなどとはもう思わない。 この絵の中に「何か」がたくさん隠されている、そんな秘密の宝箱のような魅力だ。

もしかしたら、誰もが心の中に密かに抱いている世界なのかもしれない。 その不思議な魅力に惹かれ、今夜も本を手に取るのだが、もう文字を追うのは意味がないかもしれない。

小学生向けの「ダリのいっしょう」とか言う本を読んだ方が良さそうだ。 眠くなる手助けにはなっているが。