人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

もう寝たい

起きたら11時過ぎである。

今日の朝ごはんにはパンを買ったから、とダンナが言っていたので、遠慮なく起きなかった。

みんな勝手に食べて出掛けて行くだろう。

しかし娘ぶー子は起こさないと、私に似ていつまでだって寝てやがるからな。

ところが「しまった!!」と思って目が覚めたのは、もう8時前。

急いで「もう8時だよ!!」と起こしに行く。

ちなみに毎度30分ぐらいまでは平気でサバを読むので、彼女もあまり緊張感がない。

私はすぐに布団に戻ったが、全然起きて来る気配がなく、ハラハラしていた。

しばらくしてから「ドッ」とベッドから飛び下りる音がして、ダダダと階下に駆け下りて行った。

ドッ、ダダダである。

着替えはどうした??

くそ眠い、と思いながら私もゆっくり下りていくと、ぶー子はのんびり風呂に入っていた。

「しくった、昨日風呂入ってなかったっ!!」と声が聞こえて来たが、これでは遅刻確定だ。

風呂入って遅刻だと?!

「寝坊したんだから、何かを削らないと間に合う訳ないじゃん!!」と絶叫すると、「朝ご飯を削る!!」と返ってきた。

まぁそれがアンタの選択なら、仕方がない。

風呂から出ると「パンは?弁当は??」とまくし立ててきた。

「朝ごはん、いらないって言ったじゃん!!」と言うと、「だから持って行くんじゃん!!」とご立腹。

くそー、何でか怒られてるぞ、ぽ子。

弁当だっていらないって、「言ってない!!」

あれ?だから昼はパン持って行くって、「言ってない!!」

・・・昨日も結構酔っていたようだ。

希望と現実がグチャグチャである。

急に言われてもご飯がないので、冷凍のおかずだけ詰めた。

・・・詰まってない。スカスカだった。

寝起きにあんまり頭を使わせないで欲しい。無理だ。

8時半を回ると外に飛び出していった。

しっかり弁当箱が残っている。

この野郎、超眠いのに、頑張ってチンしてスカスカに詰めたのに!!

布団に戻る。エルも一緒だ。

で、次に目が覚めたのは11時過ぎだ。

やっべー、寝過ぎた。

起きて洗濯して洗い物、掃除機。

これだけはやらないと、週末の分で溢れかえっているのだ。

午後の仕事に間に合うか。

しかし11時半には、のんびり風呂に入っていた。

朝風呂は歯磨きとセットがイイ。

時間がなくて、口紅を塗り忘れて出勤。

夕方になるとパートさんはあらかた帰り、若き上司・アンガと向かい合って作業をする。

クリスマスにカラオケで歌う曲、という話をしていた。

定番が何曲か挙がった後、彼は「赤鼻のトナカイ」と言った。

ええ~!?それカラオケで歌うのぉ~~!?

「クリスマスに歌わないで、いつ歌うんですかッ!!」

「そんな曲で1曲、もったいないよ!!だったら他の曲にするでしょー!!」

「ぽ子さんッ!!」・・・は?

「ぽ子さんはトナカイをバカにするんですか!!」ちょ、ま・・・、

「鼻が赤いからですかッ!!」いえ、ちが・・・、

「シカじゃないんですよ!!」

やばい、何か負けそう、何でか知らないけど、このままでは負けそうだ。

トナカイなめてんのか、と息巻いている。

「私はね、これまでトナカイのことを『鼻が赤い』だとか『シカみたいだ』なんて思ったことは、これっぽっちもなかったよ。でもアンガさんときたら、今すっごい早かったですよね。」

「・・・?」

「ずっと思ってたんでしょ、トナカイの鼻が赤いとか、シカみたいとか。」

「え?!」

「もうずっとそう思ってて、言いたくて言いたくて仕方がなくて、今がチャンスだったんですね。」

「違いますよ~~!!」

私も言いながらよく意味がわからなくなってきたが、何となく負けずに済んだ感だ。

ところでその「赤鼻のトナカイ」の歌詞だが、途中「でもその年のクリスマスの日」というところがある。

私は子供の頃、ずっと、「『でもっそ』の年」だと思っていた。

大人になれば自然と「でもっそ」が何だかわかるのだと思っていたが、自分の間違いに気づいただけであった。

残業もなく普通に帰れたが、帰りに寄ったスーパーで、前の職場の人に会ってしまった。

会ってしまった(泣)

決して悪い人ではない、むしろとても好感を持ってるぐらいの人だが、話がどえらい長いのである。

なんでそんなに喋る?

どうしてそんなに喋る??

私は立ち話が嫌いである。

早く帰りたいし、早く帰れたらゲームがちょっとできるし、もっと早く帰れたら少し寝れる。

どーしてそんなに喋るのよ。

前の職場の悪口である。

相当おかしな職場だったから、お話の内容もごもっともだし同情もするが、1時間は長すぎだ。

店を出たところでまたもう一度会ってしまい、今度は子供の話だ。

かなりのストレスがかかり気が納まらないので、家に帰ったら餃子を食べた。

しかしそれがかえって空腹を呼び覚まし、いてもたってもいられなくなってきた。

腹減った。

そうだっ、ぶー子が弁当忘れて行ったじゃん!!

私はキッチリ包まれた弁当箱を、テーブルの上で開けた。

・・・金曜日の弁当箱であった。

ぶー子はちゃんと持って行ったのである。代わりにこれを置いて。

くっそ~、腹減った!!

もう先に晩ご飯、食べちゃうぞ。

しかし、トナカイなめんなよって(笑)