起きたら11時過ぎである。
今日の朝ごはんにはパンを買ったから、とダンナが言っていたので、遠慮なく起きなかった。
みんな勝手に食べて出掛けて行くだろう。
しかし娘ぶー子は起こさないと、私に似ていつまでだって寝てやがるからな。
ところが「しまった!!」と思って目が覚めたのは、もう8時前。
急いで「もう8時だよ!!」と起こしに行く。
ちなみに毎度30分ぐらいまでは平気でサバを読むので、彼女もあまり緊張感がない。
私はすぐに布団に戻ったが、全然起きて来る気配がなく、ハラハラしていた。
しばらくしてから「ドッ」とベッドから飛び下りる音がして、ダダダと階下に駆け下りて行った。
ドッ、ダダダである。
着替えはどうした??
くそ眠い、と思いながら私もゆっくり下りていくと、ぶー子はのんびり風呂に入っていた。
「しくった、昨日風呂入ってなかったっ!!」と声が聞こえて来たが、これでは遅刻確定だ。
風呂入って遅刻だと?!
「寝坊したんだから、何かを削らないと間に合う訳ないじゃん!!」と絶叫すると、「朝ご飯を削る!!」と返ってきた。
まぁそれがアンタの選択なら、仕方がない。
風呂から出ると「パンは?弁当は??」とまくし立ててきた。
「朝ごはん、いらないって言ったじゃん!!」と言うと、「だから持って行くんじゃん!!」とご立腹。
くそー、何でか怒られてるぞ、ぽ子。
弁当だっていらないって、「言ってない!!」
あれ?だから昼はパン持って行くって、「言ってない!!」
・・・昨日も結構酔っていたようだ。
希望と現実がグチャグチャである。
急に言われてもご飯がないので、冷凍のおかずだけ詰めた。
・・・詰まってない。スカスカだった。
寝起きにあんまり頭を使わせないで欲しい。無理だ。
8時半を回ると外に飛び出していった。
しっかり弁当箱が残っている。
この野郎、超眠いのに、頑張ってチンしてスカスカに詰めたのに!!
布団に戻る。エルも一緒だ。
で、次に目が覚めたのは11時過ぎだ。
やっべー、寝過ぎた。
起きて洗濯して洗い物、掃除機。
これだけはやらないと、週末の分で溢れかえっているのだ。
午後の仕事に間に合うか。
しかし11時半には、のんびり風呂に入っていた。
朝風呂は歯磨きとセットがイイ。
時間がなくて、口紅を塗り忘れて出勤。
夕方になるとパートさんはあらかた帰り、若き上司・アンガと向かい合って作業をする。
クリスマスにカラオケで歌う曲、という話をしていた。
定番が何曲か挙がった後、彼は「赤鼻のトナカイ」と言った。
ええ~!?それカラオケで歌うのぉ~~!?
「クリスマスに歌わないで、いつ歌うんですかッ!!」
「そんな曲で1曲、もったいないよ!!だったら他の曲にするでしょー!!」
「ぽ子さんッ!!」・・・は?
「ぽ子さんはトナカイをバカにするんですか!!」ちょ、ま・・・、
「鼻が赤いからですかッ!!」いえ、ちが・・・、
「シカじゃないんですよ!!」
やばい、何か負けそう、何でか知らないけど、このままでは負けそうだ。
トナカイなめてんのか、と息巻いている。
「私はね、これまでトナカイのことを『鼻が赤い』だとか『シカみたいだ』なんて思ったことは、これっぽっちもなかったよ。でもアンガさんときたら、今すっごい早かったですよね。」
「・・・?」
「ずっと思ってたんでしょ、トナカイの鼻が赤いとか、シカみたいとか。」
「え?!」
「もうずっとそう思ってて、言いたくて言いたくて仕方がなくて、今がチャンスだったんですね。」
「違いますよ~~!!」
私も言いながらよく意味がわからなくなってきたが、何となく負けずに済んだ感だ。
ところでその「赤鼻のトナカイ」の歌詞だが、途中「でもその年のクリスマスの日」というところがある。
私は子供の頃、ずっと、「『でもっそ』の年」だと思っていた。
大人になれば自然と「でもっそ」が何だかわかるのだと思っていたが、自分の間違いに気づいただけであった。
残業もなく普通に帰れたが、帰りに寄ったスーパーで、前の職場の人に会ってしまった。
会ってしまった(泣)
決して悪い人ではない、むしろとても好感を持ってるぐらいの人だが、話がどえらい長いのである。
なんでそんなに喋る?
どうしてそんなに喋る??
私は立ち話が嫌いである。
早く帰りたいし、早く帰れたらゲームがちょっとできるし、もっと早く帰れたら少し寝れる。
どーしてそんなに喋るのよ。
前の職場の悪口である。
相当おかしな職場だったから、お話の内容もごもっともだし同情もするが、1時間は長すぎだ。
店を出たところでまたもう一度会ってしまい、今度は子供の話だ。
かなりのストレスがかかり気が納まらないので、家に帰ったら餃子を食べた。
しかしそれがかえって空腹を呼び覚まし、いてもたってもいられなくなってきた。
腹減った。
そうだっ、ぶー子が弁当忘れて行ったじゃん!!
私はキッチリ包まれた弁当箱を、テーブルの上で開けた。
・・・金曜日の弁当箱であった。
ぶー子はちゃんと持って行ったのである。代わりにこれを置いて。
くっそ~、腹減った!!
もう先に晩ご飯、食べちゃうぞ。
しかし、トナカイなめんなよって(笑)