人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

痛みを自覚した

起きてみると、リビングにダイニング、キッチンも大変な散らかりようであった。

リビングにはキャンプ道具が所狭しと置かれ、ダイニングはホットプレートで焼き肉をやったまま、流しには皿とタッパーがギッチリ詰まっていた。

フー・・・。

キャンプ疲れに飲み疲れに寝すぎでダルい。それなのにこの仕打ち、あぁもうまっすぐ歩くこともままならない。

さしあたってキャンプのバッグから汚れ物を出して洗濯機に放り込みスイッチを入れたが、あまりの先の長さにウンザリだ。

11時まで頑張ったが、もう限界だ。早めの昼ご飯にしよう。

得意のサッポロ一番みそラーメンぽ子スペシャルだ。

柔らかめに麺をゆで、唐辛子とこしょうをバッサバサ振りかけ豆板醤を溶かし込む。

そこへ生卵をカチッと入れたつもりが、飛び出てきたのは温泉卵であった。

後でわかるように1つだけ離れた場所に入れておいたのに、自分で仕掛けた罠に自分ではまったような気持ちである。

スープまで全部飲んだ。おいしかった。途端に眠くなった。

まずはソファに座って横で寝ていたラを抱く。

ラは太ったとろい猫だ。この雰囲気。ますます眠くなる。

こんな時間にいくらも寝れないのはわかっていたが、結局そのまま寝てしまった。

今日もギリギリで出勤。

忙しいと言われていた割に普通に帰って来れた。

家に着くと、昼ご飯がいつもより早かったせいか猛烈に腹が減っていた。

冷蔵庫を開けるとバーベキューの肉がちょっと残っていたが、その前に洗濯物を入れなくてはならない。もう外は真っ暗だ。

音楽室の窓からベランダに出るのだが、この頃ブラインドが言う事を聞かず、上まで開けてもヒモから手を離すとダダーンと戻ってくるようになっていた。

仕方がないので「どれ、ちょっと失礼しますよ。」とのれんをくぐるように片側をたくし上げて向こう側に出る。

やってみてわかったが、硬いのれんは非常に不愉快である。

戻る時も同じだが、片側だけをたくし上げるせいか、手を触れていない自然な状態でも左側が中途半端に上がっているようになってしまった。

下に引っぱってみたがガンコに動かない。

ふ。買い替え時かねぇ。

そもそもこれは間違って買ったものだったのだ。

一番インテリアにこだわった部屋なのだが、この窓にはシルバーのブラインドをつけて無機質な感じを出したかった。

ところがブツを買って帰って箱から出してみると、シルバーはシルバーでも「太陽光を取り入れる」とかいう小さな穴がたくさん開いたシースルー状態のものであった。

バカッ、バカバカッ!!

かくしてこの部屋は今日も暖かい太陽の光がほのかに注がれ、ホンワカしているのであった。

しかし洗濯物を入れてもまだ肉は口に入らない。

もっと腹が減っていてもっと我慢ができない奴がいるのだ。

キャンプの間先住猫姉妹ラとミは、自動エサやり器(というと電動のようだが、食べた分だけ引力でエサが下がってくるだけの容器である)で食い放題を満喫していた。

例によって面倒だからまだ出しっぱなしで奴らは好き放題食べているが、チビ猫エルちんげは缶詰を混ぜないと食べないので私のやる気待ちだ。

ちなみに昼ご飯はやる気じゃなく時間がなかったのであげられず、お腹を空かせてキッチンでウロウロしていた。

おねえ猫たちは散々食べたはずなのに、エル飯の気配で揃ってすっとんで来た。

本当にこいつらは食欲70%:睡眠30%だ。

エルはまだ若いから食欲30%:遊び:40%:睡眠30%というところか。

ちなみに聞きたくないかもしれないがぽ子の場合は、睡眠30%:酒30%:食欲20%:ゲーム10%:その他生きるのに必要な面倒くさいものの総量10%・・・ってところかな。

エルの30%を満たすためにカリカリに缶詰を混ぜて出す。

姉妹猫は食い放により80%はとうに超えているはずだからあげない。

奴ら、食べただけじゃなく、食べ過ぎてあちこちに吐いてある。

その始末のせいで私の肉もなかなか口に入らずもどかしい。

ゲロが時間が経って乾いていたため時間がかかってしまったが、ここでやっと念願の残りカス焼き肉タイムである。

カルビと豚のカシラがちょっぴり残っていた。

卵焼き用のフライパンでそれを焼いて塩とスパイスを振って食べる。

んん~。

買ったの先週の金曜日だもんね。微妙に危険な香りがしたが、字にしてみるとちょっと大人の雰囲気ね。

んん~!?

何、今の感じ。もう一度。

痛い。

右上の奥歯に、肉を噛むと鈍い痛みが走る。

もしかして(泣)

今歯医者で右下の奥歯の虫歯を治しているが、この次に前歯の右隣が控えている。

2本も見つかりやがったかとガックリしたが、もしかしてこれはプラスもう1本か?

今の先生は全部見ないで1本ずつ治していくので気がついていないが、当分歯医者通いは続きそうだ。

20万で作った前歯はこのまま永久に使い続ける前提で入れたので、根元が虫歯になるととんでもなく大変な事になるらしい。

恐ろしいからどんなにかったるくても前歯だけは磨いている今日この頃であった。