エルはまたンガオ~ン、ンガオ~ンと吠えている。
今シーズン2度目の発情期だ。
前回は初めてで良く分からなかったが、どうやら1回のシーズンの間にこの「ンガオン期」は1回とは限らないようだ。
さしずめ今回は「ザ・発情Ⅱ シーズン2」みたいなものか。
ありゃ、字にしてみたら何だかエロティックね。アメリカンドラマ風にしたつもりだったんだけど。
そんなんでエルは吠えながらクネクネあちこちにまとわり付いているのだが、中でも娘ぶー子へのラブアタックは凄い。
ひっくり返って足にスリスリ、お腹を出してゴロゴロ。
「や・ら・な・い!!」
ぶー子もついに怒り出す。
何だ、横から何かつまみ食われたのか?と思いきや、この「やらない」は「あげない」ではなく、「あなたとは交尾しません」の意味であった。
アハハ、私にまたそんな機会があるかわからないが、お気に召さない男子に誘われた暁には私もこう言ってみたいものだ。
このように娘ぶー子は下品かつだらしないのであるが、今朝は珍しくソファにキチッと背筋を伸ばして足を揃えて座り、膝に手を添えてテレビを見ていた。
私はビックリした。
いつものあのふてぶてしいポーズはどうした?一体何の番組がぶー子を正したのだ。
テレビ画面を見てみるとそれは「ピタゴラスイッチ」の「アルゴリズム行進」であった。
どうなっちょるんだ、アイツの頭の中は。
朝のゲームを1時間もやってしまった。
いつも30分と決めているのだが、ゲームでは迷路に迷い込み、途中で止めるとせっかく覚えてきた部分を忘れてしまいそうで、止めるに止められなかったのだ。
結果1時間経ってしまったが、何も覚えられなかった。
サッサと止めるべきだった。終わってみるとそう思うのだが。
パソコンの方もすっかりネットジャンキーに戻っている。
もう目的などないのだが、どうも止められない。
まったく今日はどれだけの時間を無駄にしたか。今日だけでもないが。
洗濯もアイロンもたまっていた。
それ急げぇぇ!!
反動でちょっと動きが早くなったぞ。
仕事から帰るとエルのうんこっこを拾うのが日課になりつつある。
「秋の☆うんこっこ拾い♪」である。くそ~。
お嬢様、お願いします、トイレ覚えて下さい。
今日の収穫をトイレに流していると、2階からドスンドスンともの凄い音が響いてきた。
性懲りもなくぶー子はバンドを組んだらしいのだが、その練習である。
ドラムが暴れているのだろうが、電子ドラムの音は下げさせてあるので殴打する音だけが聞こえるのだ。
リズムも何もない、乱れ打ちだ。
絶対に全然違うが、レッドツェッペリンのモビーディック状態である。
この乱れ太鼓の前に、ぶー子が「ベースの音が出ない。」と言いに来た。
あまり自信はないが見てやると、うーん、確かに音を出すアンプの電気はついてスイッチは入っている。
ベースとアンプはちゃんとシールドで繋がっている。
何だかわからないのでやみくもにツマミを回してみたが、うんともスンとも言わない。
「ん??」
見ると「PHONES」のところから何か出ている。
「PHONES」→「フォーンズ」→(ヘッド)フォーンズ??
「これ、どこに繋がってるの??」ぶー子に問うと、
「わからない。そこにあったから入れてみた。」・・・子供か!!
こいつが出るべき音をどこかに持って行ってるのかと思い外してみたが、やはり音は出ない。
私は引き続きバカみたいにツマミを回していたが、そうだっ、ベースにもボリュームのツマミがついてるじゃん!!これが下がりきってるのでは・・・。
ベースのツマミも回してみたが、やはり音は出なかった。
ぶー子もその友達もじっと見ている。
わ、わたくしのプライドが・・・。
結局シールドがボロくて壊れていただけであった。
本当にいつも思うのだが、なぜシールドは100円ライターのように買わずとも増えていき、そのほとんどがまともに使えないのだろう?
そしてぽ子よ、なぜ今その壊れたシールドを今捨てないのだ。
シールドには魔力が潜んでいる。
書いてる間に、またしてもエルがうんこっこだ。
大収穫である(泣)