「お父さん。」
「・・・それもお父さん。」
これは「体力がある方はどっち?」「根性がある方はどっち?」に対する娘ぶー子の答えだ。
屈辱的だが、私には自信があった。
買い物に行くと「疲れた」と先に音をあげるのはいつもダンナなのだ。
根性だってあるぞ。そう言い返すと「確かにそうだけど・・・」と言い、「それは・・・。」
それは例えば、「遠くのラーメン屋に行く」だとか、「具合が悪くても飲む」だとか、どうでもいい場合だけだと言われてしまった。
なるほど。
その他にも色々出たが、しまいには自分でもたくさん思いつき、発言していた。
果たしてこれが「歩く」となるとどうだろうか?
多摩湖に続くサイクリングロードを歩くのだが、近いところで、近くもないが、八坂駅に向かった。
結局そこまで1時間かかったが、野火止用水沿いを歩いたので川を見ながら結構楽しかった。
川にはでかい鯉がたくさんいたし、カモもいた。
ぽ子はカモが大好きなのだ。
その度にノンビリ観察してしまい、時間を食ってしまった。
天気が良く気持ちが良かったがそれはダンナも同じようで、川を見ながら突然、「は~るの~、うらぁらぁの~♪」とまじめに歌い出したので爆笑だ。
しかしそのせいですっかりその歌が頭に流れ出してしまった。
しばらく経ってダンナに、「今、頭の中で何流れてる?」と聞くと、プリンスのパープルレインだった。
人に「花」を流しておきながら自分はプリンスとは、ひどい話だ。
ちなみにダンナは、ゴール近くでまたこの歌を気持ち良さそうに歌った。「花」。
1時間かけて八坂駅に着いたが、ダンナは「疲れた」と言い出した。
「アナタがこの時点で早速『疲れた』と言い出したことを、ぶー子にちゃんと言って欲しい。」と私は念を押した。
しかしこれによって私は、弱音を吐くことができなくなった。
西武園に着くまで2時間半かかった。
足の付け根と腰が痛い。
「浴びるほど飲む」と前日宣言していたが、気が着いたらソファで寝ていた。
目が覚めたのは朝の5時だ。
なんか・・・。疲れて頑張ったけど・・・。疲れてあんまり飲めなかった・・・。
損した気分だ。
途中で見つけたドロン。