人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

歩いた土曜日

「お父さん。」

「・・・それもお父さん。」

これは「体力がある方はどっち?」「根性がある方はどっち?」に対する娘ぶー子の答えだ。

屈辱的だが、私には自信があった。

買い物に行くと「疲れた」と先に音をあげるのはいつもダンナなのだ。

根性だってあるぞ。そう言い返すと「確かにそうだけど・・・」と言い、「それは・・・。」

それは例えば、「遠くのラーメン屋に行く」だとか、「具合が悪くても飲む」だとか、どうでもいい場合だけだと言われてしまった。

なるほど。

その他にも色々出たが、しまいには自分でもたくさん思いつき、発言していた。

果たしてこれが「歩く」となるとどうだろうか?

多摩湖に続くサイクリングロードを歩くのだが、近いところで、近くもないが、八坂駅に向かった。

結局そこまで1時間かかったが、野火止用水沿いを歩いたので川を見ながら結構楽しかった。

川にはでかい鯉がたくさんいたし、カモもいた。

ぽ子はカモが大好きなのだ。

その度にノンビリ観察してしまい、時間を食ってしまった。

天気が良く気持ちが良かったがそれはダンナも同じようで、川を見ながら突然、「は~るの~、うらぁらぁの~♪」とまじめに歌い出したので爆笑だ。

しかしそのせいですっかりその歌が頭に流れ出してしまった。

しばらく経ってダンナに、「今、頭の中で何流れてる?」と聞くと、プリンスのパープルレインだった。

人に「花」を流しておきながら自分はプリンスとは、ひどい話だ。

ちなみにダンナは、ゴール近くでまたこの歌を気持ち良さそうに歌った。「花」。

1時間かけて八坂駅に着いたが、ダンナは「疲れた」と言い出した。

「アナタがこの時点で早速『疲れた』と言い出したことを、ぶー子にちゃんと言って欲しい。」と私は念を押した。

しかしこれによって私は、弱音を吐くことができなくなった。

西武園に着くまで2時間半かかった。

足の付け根と腰が痛い。

「浴びるほど飲む」と前日宣言していたが、気が着いたらソファで寝ていた。

目が覚めたのは朝の5時だ。

なんか・・・。疲れて頑張ったけど・・・。疲れてあんまり飲めなかった・・・。

損した気分だ。

途中で見つけたドロン。