やっと昨夜、「海辺のカフカ」を読み終わった。
先が気になり夢中になってしまったが、とうとう謎は謎のまま終わってしまった・・・。
わかる人にはわかるのか?それすらわからない。
よ~く考えればわかりそうな感じがしないでもないが、あまりにも時間をかけてしまったので始めの方は忘れている。
始めは点であった。
それをうまく繋げば線で何かが描かれるのかもしれないが、点が増えただけだ。
子供の頃、点に番号がふってあってそれを順に繋げていくと絵になる本があったが、まさにその番号のない状態である。
昨日も飲まずに寝たので(ビールは酒ではない)なかなか眠れそうもなく、私はこの本の謎について考えながら寝てしまおうと思った。
「入り口の石」の先は死後の世界だったのだろうか?
「奴」はずっとナカタさんの体に潜んでいて、ジョニー・ウォーカーを殺す機会をうかがってたのか?
つーか、佐伯さんは母親なの?ジョニー・ウォーカーは父親なの??
恐らく基本的な事からサッパリわかっていないのだろう。
謎は尽きず、私はそのうち寝てしまった。
夢を見た。
兄の友人、福田さんの結婚式だ。
その日に私は不注意で彼を殺してしまうのだ。
めでたい式があっという間に悲しい式になった。
私は泣いた。
不注意とはいえ、自責の念で胸がはち切れそうだ。
次には娘ぶー子の友達モコの結婚式だ。
ここでも私は不注意でモコを殺してしまう。
私は突っ伏して声を上げて泣いた。
霊となって現れたモコは優しく微笑んでいた。
ひどい夢だ。
これは村上春樹の本のせいだろう。
悲しい気持ちのまま目が覚めた。
1日何だか暗い気持ちであった。
あぁ・・・福田さんとモコを殺してしまった・・・(泣)
しかしリビングに起きて行くと、象さんの絵がたくさん描いてあるパジャマを着たダンナが「おはよう!!」と明るく声をかけてきた。
ムー・・・。現実の世界は明るいな。
家事。
クリス・スクワイヤ。早く来週になれ。
今日はガスコンロ磨きだ。
年末でもあるまいし忌々しいが、アルミカバーを取ったから汚れを落とさないと、「もう」と言うか「また」と言うか、まぁそういう状態だ。
ごめんなさい、ちょっと嘘をつきましたけど、年末には掃除もせず飲んだくれてましたが。
横着なんだから大人しくアルミカバーをつけておけば良いのだが、横着なので取り替えないのだ。
コンロの周りが炭のようになり、全体がゴキブリホイホイ状になるまで放ってしまうのだ。
だから思い切って取った。
なぁに、最後にチャチャッと拭けば良いのだ。
こまめにやればすぐに済むだろうし、2、3日忘れてもそんなに深刻なことにはなるまい。
あれから数ヶ月が経ち、深刻な状態である。
時間をかけて汚れを落とし、カバーをかけた。
さて、そろそろ時間だな。
私は娘ぶー子の部屋の前まで行き、「ちょっと下りて来な。」とヤクザな声で言った。
「なんなん、なになに??」と無邪気に下りてきたが、地獄を見るぞ。
「あのねぇ、昨日言ったにもかかわらずわかってないみたいだから遠慮なく言わせてもらうからねッ。」と前置きし、クドクドダラダラと説教を垂れ流す。
ぶー子はふて腐り、「黙っちゃいるけど我慢ならねぇからな。」という雰囲気をかもし出す。
単純な事だ。
部屋を片付けた時にあちこちに勝手に出したものを片付けろ、と言っているのだ。
その中に、小学生の時の誕生日に祖母に買ってもらったロボットのオウムもあった。
いらなくなったから捨てたいのだろう、リビングに黙って置いてあった。
絶対にすぐに飽きる。あの時強くそう思った。
私はこのオウムが哀れでならなかった。
案の定すぐに飽き、何度も「もういらない。」と言ったが私が許さなかった。
次の年の誕生日には「光ムツ」という、水に入れる光って動くオモチャの魚を買って帰って来たので腰が抜けそうになった。
かわいそうだ。今度は魚だ。
これは数週間で水が干からびてそのままとなった。
熱帯魚を2度も全滅させた私が言うのもなんだが、おもちゃだからと言ってこんな事は許されないのだ。
だから私は昨日から置かれているロボットオウム「だいちゃん」を、このまま「じゃ、後よろしく」的に捨てるのに我慢がならなかった。
「だいちゃん」が哀れで、かなり熱が入ってしまった。
部屋には例の生コンのようにドロドロしたプログレッシブロックが流れていて、臨場感溢れる説教アワーとなった。
「行ってよし。」とやっと開放されると、ぶー子は何も言わずに部屋に戻った。
その時にバタン!!と乱暴にドアを閉める音が聞こえたので、私もブチ切れた。
ズンズン2階に上がり、ノックもしないでぶー子の部屋に乗り込む。
「今のなによっ!!こっちだって我慢してんだよッ!!」と怒鳴ると
「はぁ?たまたま強く閉まっただけじゃん。」とシレッとして言った。
だから今度は私がバタン!!とドアを閉め、「たまたまだよッ!!」と言ってやった。
子供のケンカである。
ムカムカしながら下の部屋に戻ると、大変な事に気が付いた。
しまった!!エルを置いてきてしまった!!
ぶー子の部屋に踏み込んだ時に、一緒にスッと入ってしまったのだ。
腹いせに殺されるんじゃないかと心配したが、程なくエルの鳴き声が聞こえてきた。
部屋から出したのだろう。
エルは人がいないと、探し回って鳴くのだ。
いつもなら「エル!!」と呼んでやる。するとスッとんで来るのだが、今の今までキレてたくせに、何が「エル~♪」じゃ。できぬ。
仕方なくそ~っとドアを開け、抜き足差し足で階段をゆっくり上り、エルが見えたところで音を立てずに指でじゃらしながら下りてきた。
一苦労だ。
ケンカになってしまったので、晩ご飯の下ごしらえを手伝ってもらえなくなってしまった。
ワンタン包み60枚だ。
見ると間違えて餃子の皮であった。
クソッ、クソッ、と思いながら餃子の皮でワンタン60個、包んだのであった。
↓哀れなだいちゃん