カレーライス、寿司、唐揚げ、うどん、ラーメン、
肉、ライス、肉、肉、ソーセージ。
コーヒーゼリー、メロンシャーベット、パイナップル。
食い過ぎだ。見事に野菜がないな。
朝抜いて、と言ってもいつも抜いてるけど、
食い放題に行って来た。
火が弱くなかなか肉が焼けなかったから、邪道なものでお腹が膨れてしまった。
「今回は邪道に走ってしまった。」とダンナに言ったら、なぜか爆笑していた。なぜだ?
食べ過ぎて脳の回路がおかしくなったか?
娘ぶー子にも「お父さんに向かって『邪道に走ってしまった』って言ってみて。」と頼んだが、その時は全然笑わなかった。
「邪道に走ってしまった。」
謎だ。
私とぶー子が苦しい苦しいと言ってる間、ダンナは「まだ80%。」と言って、肉を焼いてライスのおかわりを持ってきた。
どうなっとるんじゃ、ダンナの内臓は。
私はもう油っこいのはダメだぁ・・・とパイナップルを食べてみたが、エルに噛まれた下唇にしみて酷い目にあった。
時間いっぱいで、やっとダンナのお腹が膨れてくれたようだ。
フルじゃ止まらないのだ。オーバーしてやっと止まるのだ。
だから次に来る言葉は「苦しい。」だ。ダンナ曰く、苦しいを通り越して「痛い」らしい。
その頃私とぶー子は少しこなれてきている。寿司を食った。
こんなにお腹が膨れたのだ。当然眠くなる。
家までもたなかった。
店の駐車場ですでに寝ていた。
それでもせっかくの休日だから、明るいうちに飲まねばならない。
「さあ飲むか。」
習慣だから家に着くとそう言うが、もう胃袋に全く隙間はない。
ソファに座り込むと、防犯のためにつけっぱなしていたテレビで
「決定!本当に美味しいラーメン・・・ベスト30」の再放送がちょうど始まるところだった。
「おお!!」
さっきまで苦しいと言っていたはずだが、次々現れるラーメンに思わず「うまそう・・・。」と声が漏れる。
しかしやはり睡魔に負け、10位あたりで寝てしまう。
気が付いたらダンナはぶー子とネットゲームをやっていた。
楽しそうだ。
こりゃあいい、もっと寝てやろう。
次に目が覚めた時もまだゲームをやっていた。
寝転がった状態でボーッとしていたが、終わっても「じゃ、次これいく?」と言って始めるので、終わる気配が全然ない。
・・・暇だ。
側にあった新聞を読む。・・・朝読んだな。でも他にやる事がない。
ぶー子達は「脱出ゲーム」なるものをやっているようだ。
恐らく謎解きモノだろう。ダンナの得意分野だ。
ふたりで仲睦まじく、力を合わせている。
・・・暇だ。暇。
「・・・暇じゃのう・・・。」呟いてみた。
ダンナは「ぽ子もやろうよ。」と言ったが、嘘だ、謎解きなんか私にできないと思ってるくせに。
おざなりな返事だぜ・・・。
仕方なく私は音楽室に行って、久しぶりにピアノを弾いた。
せっかくの音楽室なのに、ここまで暇にならないと楽器と向かい合わないのだった。
とは言え、もう何年も真剣に弾いてないので、まともに弾ける曲は限られている。
私は昔習っていた時に弾いたブルグミュラーをヤケクソで一気に、繰り返しも忠実に守り1冊25曲全部弾いてやった。
小学生の時に弾いたものだ。
23曲目の時にダンナが「お風呂わいたよ。」と言いに来たので、全部弾ききって風呂に入る事にした・・・なんだか孤独だ。
リビングに下りるとぶー子がダンナに「地獄少女始まるよ~。」と声をかけていた。
今度はテレビか・・・。
ふたり並んでソファに座ってテレビに見入っていた。
私は風呂だ。
お腹もこなれてきてしまって、なお悲しい。
グスン、あんなにいっぱいだった食べ物はどこに行ってしまったのだ?
何か食べたいよう・・・。
風呂から出ると、まだ2人は並んで地獄少女を観ていた。
こんな事なら私も時々観ておくんだった。
オラ、風呂あいたぞ、さっさと入ってビール飲もうったら!!
結局乾杯は8時半、いつもと同じだ。
まぁいい、明日は休みだ、どんと飲むぞ。
今夜はガキの使いのDVDだぞ~!!