人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

バングラディシュ

良く寝た。

時計が鳴るちょこっと前に、スッキリと目覚めた。

やはり12時から12時半の間に寝るといいらしいぞ。

そんな簡単な事がなかなか出来ないのだが。

自由になる時間に対してやりたい事が多すぎるのだ。

昨日のゲームはバトルまでこぎつけなかった。

荷物の整理や買い物、ジオラマ作成したらあっという間に12時だ。

同じように時間のないダンナが、ドラクエをやろうと後ろで待っている。

私達も忙しいが、ゲームの方も繁忙期だ。

しかしこのまま布団に入ったのでは眠れない。

ついさっきまで私はゲームの世界に入り、頭を使ってパズルのような町を作り上げていたのだ。

他に使わない頭なのだから、核戦争を起こしたように大混乱している。

これを静めるために本を読むのだ。

ゲームもそうだが、本もなかなか読み終わらない。

今読んでいる「海辺のカフカ」は、以前、長い時間をかけてやっと上巻を読み終わったが、

下巻がないので買わなくてはと思っているうちに内容を忘れてしまった。

仕方なく、完全に忘れ果てるのを待ち、もう一度読み始めたのだ。

今回も上巻が終わったところで時間があいてしまった。

何とか古本屋で下巻を100円で買ってやろうと思った結果だ。

しかし何とか頑張った。頑張って買った。頑張ったけど400円だった(泣)

ほんの短い1話を読んだだけで眠くなって寝た。

鼻が詰まって目が覚めたが、またすぐ寝てしまった。

お陰で朝はスッキリだ。

「あれ?今日は早いね~。」とダンナに言われた。

「超遅い」が「遅い」になったのだけなのだが、気付いてるんだかないんだか。

しかし不思議なもので、8時ごろになると猛烈に眠くなってきた。

ソファに座ると、エルが私の脇に穴を掘ってもぐり込んできた。

こりゃもう寝るしかない。

花粉の薬も飲んでるしね・・・。

猫も脇にもぐり込んだまま寝たし、毎日の日課みたいなもんだし、珍しく鼻の通りもいいし、

アレだよ、ハイリスク2度寝郡だ。

その辺の人が寝ないのを我慢するのとはワケが違うのだ。

寝ないためには大変な、それはもう想像を絶するような努力が必要なのだ、私の場合。

11時から晩ご飯の支度と決まってきたが、結局いつもこの時間には取り掛かれない。

取り掛かれないから時間が足りない。

全部はできないから、仕事の後に疲れてやりたくないものを優先してやった。

エビの殻むき。

料理本によると材料は「むきえび」なのだが、そんなん、バカ正直にむきえびを買うようなことはしない。

エビファミリーは高いのだ。

その日安くなっているのを買ってきた。

「サービス品!!」とシールが貼ってある。

なんと、バングラディシュ産と。

世間の人々のバングラディシュに対する知識とはいかほどか。

私が思いつくのは、ジョージハリスンの曲(しかも聴いた事すらない。ダンナが時々バカにするように歌っていたのだ)と、多分インドとかあっちの方だろうとかそんなぐらいだ。

参考までに、ダンナ曰く「・・・貧乏。」「旗が日の丸」と、詳しいんだか良く分からないんだか両極端の答えで、

娘ぶー子に問うと「あぁ、旗が赤、黄、緑のとこ?」とダンナと全然違うことを言い、次には「ハンバーグディッシュ♪」とキメた。

つまり、それほど遠い国なのだ。我が家だけかもしれないが。

しかし小さいがたくさん入って170円と、激安だ。

見たこともない幼虫のようなエビだが、エビって書いてあるんだ、信じるよ、バングラディシュ。

(ところでダンナもぶー子も『バングラディッシュ』と発音したが、何だか私だけ違って恥ずかしい。)

しかし、後悔は今日することになる。

たくさん入ってるのはいいが、全部殻つきなのだ。全部殻をむかなくてはならないのだ。

背ワタを抜くのも知らん振りしようと思ったが、ためしに1尾抜いてみたら

小さいくせにゴツい背ワタが取れた。

結局殻も背ワタも取る羽目だ。

やってみるとさすがはサービス品、何度も冷凍解凍を繰り返したのかボロッボロで、

初めてプレイするゲームソフトの如く丁寧に扱わないと、すぐにちぎれてしまう。

30分近くかかってしまった。

手間賃込みと思って普通のムキエビ買えば良かった・・・。

そんなもんで今日もギリギリ出社。

今日も何とかネジッティを壊さず済んだが、大変な事をしてしまった。

パソコンのパネルのようなものを加工しているのだが、そのパネルが結構高価な物らしく、一つ一つ包まれてやって来る。

察しのいい方はもう想像がついたと思いますが、その通りです。

加工する段階で一つ一つ包みから出すんじゃ時間がもったいないから、時間あるときに出してそれをダンボールにたくさんためてたのですね。

そのためてたダンボールを倒して床にブチまけてしまったのですね。

課長は相変わらずニコニコ笑っていた。が、こう言った。

「これは・・・。」

これは・・・?

「ちょっとヤバいですね・・・(笑)」

最後の(笑)はうちの課長だからついてきただけで、やはりコトはヤバいのだろう。

どうも一生懸命やってもこういうところが抜けている。

どの職場に行っても、必ず深刻なミスをする。

本当に脳の部品がちょっと足りないんじゃないかと思う。

しかしそれを先に言うと雇ってもらえないので、履歴書ではそこまで書かないが。

明日は、今日倒した部品の加工だ。

キズを見ながらになるが、ちょっと恐怖。

かなり恐怖。