人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

エル、生後5ヶ月。

別名、いたずら小坊主。

おとといまでは・・・。

昨日、ぶー子が言った。

「夜ね、エル、すっごい鳴いたんだよ。異常だよ。これきっと・・・。」

きっと・・・?

「発情、したね。」

は、発情!?

エルはまだ生後5ヶ月である。

・・・って、普通どれぐらいで発情するのか知らないけど、体だって普通の5ヶ月の猫よりも小さいのだ。

この子が・・・。

「んがおぉぉぉ~~~ん・・・、んがおぉ~~~ん・・・。」

本当だ、何だこれ?なんで「んがおん」なんだ?

エルは鳴きっぱなしである。

時々いてもたってもいられない、という風に走り出す。

グネグネと体をくねらせる。

お尻をつんつんと突き出してくる。あちゃー。

困った、と言うよりかわいそうだ。

ここにエルの欲望を満たす者はいない。

しかしエルはそれを求めて身もだえしているのだ。

「んがおおぉぉぉ~~ん・・・。」とエルが鳴く度に、「かわいそう。」「エル、頑張れ!」などの声が飛ぶ。

しかし私から見て、ぶっちゃけかわいそうなのはエルを溺愛しているダンナである。

彼はエルの父親として、恋人として、計り知れない愛を注いできたのだ。

そんなダンナの前で、本能とはいえエルが「男、いねがぁ~~!」と身悶えているのだ。

そこを「ちょっと、エルの×××が○○○になってるよ!!」などと、娘ぶー子がこの上ない下品な言葉を並べて追い討ちをかける。

「昨日まで子供だったのに・・・。」

ダンナは愕然としていた。

とにかくこれではエルが可哀相なので、早く避妊手術をしなくては。

ネットで調べてみると、病院によってまちまちだがだいたい生後半年ぐらいから、体重は2.5kgを越えたぐらいから手術は可能とのこと。

エルは生後5ヶ月、体重はうまく計れなかったが2kg前後だ。

難しいか。

かかりつけの病院に電話して聞いてみると、血液検査の結果が良ければ手術できますとのこと。

ただ発情中は出血が多くなるので、ちょっとだけどリスクが高くなると言われた。

リスク・・・。

エルは今の状態でも普通の猫より若干リスクが高い。

絶対に死んでしまっては困るから、始めからわかってるリスクは取り除いてから臨みたい。

そうなると手術はこの発情期をやり過ごしてからという事になる。

発情期は1週間から3週間ぐらいかかるという。

1週間と3週間では全然違うが、じゃあ3週間ならどうするのだと言われても待つしかない。

まだ2日。

エルは疲れたのか、寝ている。

起きちゃったエルですが。